対談
THE TOKYO×新宿LOFT「オレたちしんじゅく族」特別対談 第1回
ミヤシタツカサ × 小林要司(Large House Satisfaction)× コダマタイチ
6/29(月)についに半年を迎える「オレたちしんじゅく族」。THE TOKYOと同じく兄弟バンドとして活躍めざましいLarge House Satisfaction、この初対面を記念してVo.&Guitarの小林要司さんに話を聞いてみた。
バンドとしては6年ぶりのLOFT
コダマタイチ(Guitar/THE TOKYO 以下、タイチ):本当に初めましてなので何から聞けばいいのか、という感じなんですが…まず、今回の「俺たちしんじゅく族」に出演いただいてありがとうございます。
小林要司(Vocal,Guitar/Large House Satisfaction 以下、小林):こちらこそお誘いいただいてありがとうございます。
タイチ:それで、出ようとなった理由をお聞かせいただければと。
小林:前にもこのイベントのお誘いがあって、こんな熱心に誘っていただけるならば、是非とも、ということですかね。
タイチ:はぁ、ありがとうございます。
ミヤシタツカサ(Drs./THE TOKYO 以下、ツカサ):タイチは緊張してるの?
タイチ:緊張しますね。
小林:緊張するような人じゃないですよ(笑)
柳沢(LOFT):いまお幾つなんですか?
小林:今27…今年で28ですね。
ツカサ:僕が26なので、2つ違いですね。
小林:近いんですね。バンドの皆さんは皆同じぐらいなんですか?
ツカサ:タイチが最年少で僕の1つ下、他の3人が今年で27ですね。
小林:じゃ皆さん僕とは近いですね。こちらの他のメンバー2人はもう30の大台に乗ったんで。
タイチ:なるほど…
ツカサ:ところで、僕たちも兄弟バンドなんですよ、ってタイチに言って欲しかったんですが。
タイチ:ごめん(笑)
小林:はいはい、HPで拝見しました。ボーカルの方と…
タイチ::僕が兄弟で、兄がボーカルです。
小林:歳は…
タイチ:2つ差ですね。
ツカサ:要司さんたちもそのくらいでしたよね。
小林:そうですね、学年は3つ差なんだけど、兄(小林賢司,Bass/ Large House Satisfaction)は早生まれなので歳は2つ差なので、感覚は一緒じゃないかと。
柳沢:いつからバンドやってるんですか?
小林:一応今年で10周年になってますね。
タイチ:!長いですねえ。
小林:長いですねぇ…なかなか難しい世界で(笑)
柳沢:僕、以前GARDENにいたんですよ。そこで見た時はMC5のカバーやってた。
小林:そうなんですか!ワンマンですかね。3年前ぐらいの。
ツカサ:GARDENでもやってたんですね。
タイチ:LOFTはそんなにやってないですか?
小林:今回出るの何年ぶりだろうな…
ツカサ:ざっと調べたところ2013年の弾き語りってありましたね。
小林:友人のカメラマンの展覧会か何かで弾き語りして、バーステージでもやったと思うんだけど、ライブスペースでちゃんとやるのは本当何年ぶりでしょうね。…6年ぶりぐらい?
タイチ:そんなに経ってるんですね。
小林:結構誘われたりはしてるんですけど、不思議と日程が合わず。
ツカサ:東京出身とのことなので、結構やってると思ってました。
柳沢:そうなんだ、3人とも?
小林:そうですね、大田区、東京のゲットー地区です(笑)
ツカサ:LOFTって、歴代のロッカーたちが出演してきたライブハウスじゃないですか。LOFTに対するイメージは何かありますか。
小林:恐い人がいっぱいいるな、ってイメージですかね。今はそんなに、だと思うけど。
ツカサ:だいぶ変わったらしいですね。
小林:そうね、本当に昔、ザ・スターリンとかAUTO-MOD、BOФWYなんかの…武闘派というか、そういう時代だね。
ツカサ:当時LOFTは今の歌舞伎町に移る前なんですかね。小滝橋の。そちらでBOФWYとかやってたらしいですね。先輩方に聞く分には、歌舞伎町に移ってからだいぶ雰囲気がよくなったと(笑)
小林:当時から最新鋭、バンドシーンの最前線だったと思うけどね。若いバンドもたくさん出ていて。THE TOKYOはLOFTメインでやってるんですか?
タイチ:そうですね、やらせていただいてます。
ツカサ:特に今年はこの「オレたちしんじゅく族」というイベントを毎月やらせていただいてますね。
小林:月1でやってるんだ。期待されてますね。
ツカサ:本当にLOFTの柳沢さんが色々助けてくださっていて。
小林:色々な人が支えてくれますからね、頑張ってるバンドってのは。
オールドロックンロールへの憧れ
タイチ:さっきLOFTのイメージでスターリンとか仰いましたよね。Large House Satisfactionを表す言葉として「70’s 80’sのロックシーン」ってあったんですけど、イメージするバンドとかあるんですか。
小林:7,80年代とは書いてあるけど、今ではオールドロックと言われているようなところがバンドの始まりだったので。LED ZEPPELINとかCreamから始まり、The Whoとか聴いたり、ロックの教科書を読み進めつつ今に至る、みたいな感じかな。
ツカサ:邦楽ではやっぱりTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTあたりから始まったんですか。
小林:そうだね、中学生ぐらいのとき、だからもう15年前ぐらいだけど、その頃にミッシェル、あとBlankey jet city界隈に出会ったんですよね。
ツカサ:僕も世代ではないんですけど、あの界隈からバンドを始めましたね。
小林:やっぱりその界隈がきっかけっていうのは大きいね。
ツカサ:大きいですね。僕もそのきっかけからメンタイロックだったりを掘っていって。
小林:その人たちのルーツを探っていく感じだね。でも今は、勿論正確にはわからないけど、聴いている人たちってあまりそのルーツを掘り下げていくような印象がないよね。せっかく音楽好きなんだからその人が好きな音楽も調べたりしていった方が面白いと思うんだけどね。もちろん好きなバンドなりアーティストがいるってのは素晴らしいことだし、何も間違ったことじゃないけどね。
ツカサ:そこに興味が及ばないんですかね。好きな人が好きなものって興味わくものだと思うんですけどね。
小林:本当にそうだよね。そういう雰囲気は結構感じるな。去年アルバム「SWEET DOXY」を出したときに全国各地のTOWER RECORDさん回ってインストアライブして、さっき言ったみたいなことを言ってるんだけど…あんまり反応がないね、苦笑いみたいな(笑)
ツカサ:良い意味で雑食だと思いますね。今流行ってるゴリゴリのJ-POPが大好きだけど、THE TOKYOみたいな古臭い音楽も好き、っていう人もいますし。その幅はすごいですね。
小林:今色んなジャンルの音楽があるしね。
ツカサ:しかもそういう人たちってオールドロックンロールが好きなわけでもないんですよね、好きなものは好きの一点集中型というか。
小林:まぁ…皆が好きなもの好きだよね(笑) オールドロックを聴いてルーツロックを聴いて、ブルースに行きついたりっていうそういう聴き方が当たり前だと思ってたんだけど…そういう聴き方は今あまりしないのかな。
ツカサ:お客さんとして聴く人はそういうのもアリなんですかね。バンドマンは少し違うと思います。
タイチ:今そういう、系統だった聴き方をしない人たちにとって、ロックンロールバンドって新しく映ってるんですかね。
小林:少し前にロックンロールリバイバルってものがあったり、新鮮には映ってるんじゃないかな。まだ緊張されてます?(笑)
タイチ:そうですね…(笑) 王道のロックンロールを聴いて育ってきたってのは僕もそうなんですけど、パブロックあたりにも影響受けたんですか?僕は感じたんですけど。
小林:聴いてたね。パイレーツとか。また今聴くとすごいいいんだよね。昔、中学生ぐらいの頃わからなかった良さ、感じがわかってきたかな。当時「ギターペケペケしてるし音小さいししょっぺーな」思ってたね。でもバンドやって今聴くと「この曲すげえな」とか「この録り方すげえな」って聞こえるのがまた楽しいですね。
ツカサ:僕も最初「Rolling stonesって何がいいんだろう…」とか思ってましたね。
小林:当時は「上手い」とかにこだわってたからね。「ギター弾くの速い!」とかね。とりあえずギターは超ひずませる、みたいな。そういう聴き方も間違ってるわけじゃないんだけどね、速弾きしたりする音楽もあるわけだから。続けてるとね、そういうのだけじゃない、味わいみたいなものが少しはわかってきたかな。THE TOKYOは共通で一番好きなバンドとかいるの?
タイチ:僕たちはバンドの音楽性のルーツが完全に日本の70年代のロックで、それこそCAROL、ダウンタウンブギウギバンドとか、甲斐バンドなんかもそうですね。
ツカサ:少し歌謡曲寄りなんですよね。
小林:youtubeで音源聴かせてもらいましたけど、そういう香りはありますよね。逆に俺たちはそこらへんは通ってないんだよね。もちろん名前は知ってるし大先輩で尊敬はしてるんだけど、はまってすごい聴いてたってのはないかな。
タイチ:BIOGRAPHYに書いてあったんですけど、クアトロで矢沢永吉さんに「次はラージ!」って言われたとか。お会いしたんですか?
小林:会いましたよ。
タイチ:羨ましいですねぇ。
義理人情系の人間がバンドに1人必要
ツカサ:バンドの人脈とかどうやって作っていったんですか?
小林:俺たちは下北沢とかでちゃんとやり始めたのが、20歳ぐらいのときかな。当時知り合いもいないし対バンとかどうやっていくかわからなかったんだよね。で、当時入ってた事務所の人が…
ツカサ:例のビジュアル系の事務所ですか(笑)
小林:そう、俺たちがビジュアル系だったわけじゃないんだけど(笑) そこに入ってるときに、プロデューサーって名目の人がサンハウスのベースを弾いてた奈良敏博さんで。本当に大先輩ですね。その奈良さんが口利いてくれたりしてね。確かClub QueでTHE ROOSTERSのドラムの池畑潤二さんが当時やっていたバンドと対バンしないか、みたいになって。「何で?」って(笑) もちろんルースターズはミッシェル直系の先輩だし聴いてたんだけど「何で突然そんなすごい人と出来るんだ」と思ったね。奈良さんのおかげなんだけどさ。
ツカサ:サンハウスの方だったらやっぱりその界隈ですしね。
小林:その対バンするちょっと前にブランキーの浅井さんと池畑さんはJUDEやってたからその理由でも「やべぇ」ってなってたし。それで対バンして、池畑さんとも知り合って。その時に当時下北沢CLUB 251の店長だった河崎さんも見てくれてて、251も出るようになったな。そこから始まったのかな。
タイチ:贅沢な始まり方ですね(笑)
小林:251に出たときも対バンがいきなりサンハウスの柴山さんのZi:LiE-YAってバンドと池畑さんのバンドとスリーマンで。肩身狭かったね(笑) 今思えばやばいよね。柴山さんからしてみたら俺たちなんて子供の歳だから威圧感とかはなかったんだけど、俺たちはガンガン生意気なこと言っちゃうような人間だからさ、兄貴が打ち上げで「今日俺たちが一番かっこよかったです!」って柴山さんの前で言っちゃったわけだよ。で河崎さんが「やめろ!」って。柴山さんが持ってきた芋焼酎全部飲んじゃうし、当時サンハウス界隈の直系の後輩だったらただじゃ済まないだろうけど、全然知らない若い奴ってことでなんとか事なきを得たかな。その後も池畑さんはライブ見に来てくれたり、不思議な縁があるね。
タイチ:お兄さんはクレイジーなイメージありますけどどうなんですか。
小林:クレイジーとはまた違うんだよね。いい言い方をすればすごい兄貴っぽいんだよ。ちょっと横暴だけど後輩とかには「俺が何とかしてやる」って感じの義理人情系の人だね。兄貴が思い切ってやってくれたつながりで今でもやれている部分はあるし。
タイチ:お兄さんがリーダーですか?
小林:そうだね、一応。
タイチ:じゃあうちと結構似てますね。
ツカサ:そうだね、タイチの兄のアツシ(コダマアツシ/Vocal)も横暴ではないけど引っ張っていく、義理人情系のアツい人間ですね。
小林:そういう人はバンドに1人いれば、ね(笑) 任せだぞって言えるし。打ち上げ絶対出るみたいな人。こういう言い方はあまりしたくないんだけど、最近の若手はあんまり打ち上げやらないのかな。
柳沢:全然やらないですね。
小林:打ち上げは出なきゃダメでしょ、と思ってるからなぁ。先輩からそう教わってきたし。まぁ、お酒飲めない人からするとちょっと辛いところあると思うけど。まぁね、打ち上げ出たからって売れるわけじゃないけど、そういう席だから本音出たり仲良くなったりするし。本当に出ないんだよねぇ…
ツカサ:メンバー全員お酒は好きですか?
小林:いや、ドラム(田中秀作)は飲まないんだけどね。兄貴はよく飲む。最近対バンとかで20代前半とかハタチになりました、みたいな子たちって終わったらすぐに「お疲れ様でした!」って帰っちゃうね。
ツカサ:早いですよね。終電は何時だって思いますよ。
小林:強制することじゃないんだけど、悲しい気持ちにはなりますよ。THE TOKYOメンバー皆飲むの?
タイチ:全員好きで飲みますね。
ツカサ:打ち上げも基本的には全員残ります。
タイチ:ツカサが本当に好きで、マニアみたいな。
小林:色んなの飲むんですか?
ツカサ:要司さん、モルトウィスキーが好きなんですよね。僕もウィスキー、スコッチが好きなんですよ。主にアイラ系で「臭い、旨い!」って感じです。
小林:ピートが効いてるやつね。
タイチ:面白い話があって。兄とベース(ハヤカワリョータ)がツカサの家行ってハイボールを作って飲んでいたらしいんですね。で、窓際で何かしてると思ったらこいつミント栽培してるんですよ(笑)
小林:おー!すごいね。
ツカサ:白州ハイボールが最近キてて、ミント入れたら旨いな、じゃ育てればいいやって。
小林:旨いですよね、なかなか渋い飲み方をされてますな。
タイチ:ギークですよね(笑)
小林:酒ね。一時期色んなウィスキー飲んでたりしたけど。最近はもっぱらシークァーサーサワーだね(笑)暑くなってくるとね。
ツカサ:爽やかですね(笑) バンドのイメージとして大丈夫ですか(笑)
小林:(マネージャーに)大丈夫ですか?あまり沖縄の感じ出てないと思うんですけど。
マネージャー:大丈夫ですけど、飲んでるの見たことないけどね。
小林:地元ではね。店行って「いつもの」って言ったらシークァーサーサワーが出てくる時期だね。ガンガン飲めちゃうしね。早く酔っ払いたいんだけどね、お金かかるし。
タイチ:僕もあまり酔えないタイプですね。
バンド間のつながり
ツカサ:6/29も勿論打ち上げあるわけですけど…ウエノさんとか出てくれるんですかね。
柳沢:ウエノさんは出ると思うよ、お酒好きだし。
ツカサ:ウエノさんとは…Radio Carolineだったり今回の武藤さんとのユニットだったり、一緒にやったことはありますか?
小林:いや、バンドとかではないんじゃないかな。やっぱり大ファンだからね。り合いのDJイベントに行ったときにウエノさんがDJやっていたんで、兄貴と一緒に中学生のように興奮して「ファ、ファンです!写真撮ってください!」ってお願いして。ウエノさんも兄貴っぽい人だからいいよって言ってくれて。その後何かでお会いしたときも覚えてくれてて。
柳沢:NEAT BEATSはどうですか?
小林:初めてですね。でも今度名古屋でやりますし、今年は2回ほど対バンさせてもらうんで、楽しみです。the twentiesとは仲いいんですか?
タイチ:いえ、今回初めてお会いしますね。
ツカサ:ラージは2マンとかしてますよね。
小林:そうですね、ツアー一緒に回ったりしてます。
柳沢:ライバルみたいな感じですか?
小林:いやあ、そんな言うほどのもんじゃないですよ(笑) あいつらがそんなこと言ってたらおこがましいんじゃないの、とか思いますね…まぁ、仲良しなんでこれくらいのことは言えると(笑)
タイチ:the twentiesさんの方が年齢的には上ですか?
小林:ボーカルのタカイくんとドラムのダイナソーが俺の1つ上かな。
タイチ:だいたい同じ世代なんですね。
ツカサ:THE PINBALLSさんとも一緒にやってますよね。
小林:ツアーに出てもらったり、この前も渋谷で2マンライブやったね。
ツカサ:僕らも名古屋呼んでもらって。そのときはhotspringさんと一緒でしたね。
小林:hotspringね。
ツカサ:え、何かあるんですか?(笑)
小林:いやいや特に何も、ないです(笑)
タイチ:対バンとかはありますか?
小林:それもツアーで九州回ったときは一緒にやったね。hotspringと俺が同い年なんで。仲良いの?
タイチ:名古屋でようやく打ち解けたかなって感じですね。ベースの伊藤さんが兄たちと同い年で。
小林:そうなんだ。まぁボーカルのイノクチはコミュニケーション能力が低い人間なんで(笑)
タイチ:まだ全然喋ったことないですね(笑)
小林:あいつね、俺と同い年だって言ってんのにずっと敬語使うからすごいむかついちゃって。まぁ今では仲良しだけど(笑)
柳沢:Coyote Milk Storeは知ってますか?
小林:Psysalia psysalis psycheのとき1度対バンしたぐらいかな。年代的にはちょっと上ぐらいかな。あ、そうだTHE TOKYOのプロフィール見てたらThe John’s Guerrillaとやってるよね?
タイチ:一昨年の企画イベントと去年のレコ発に出てもらいましたね。今もう辞めてしまったドラムのサンペイさんと僕が何かのパーティで会って、レオさんのことは前から知ってたのでそこ入口から繋がりましたね。
小林:懐かしいな。俺らも企画出てもらったりして。最近ライブやってるのかな。
タイチ:やってるみたいですけど本数は少ないですね。レオさんが他のプロジェクト忙しいってのもあるんですかね。
小林:そうだね、レオめっちゃ色々やってるよね。
3ピースは打ち上げが寂しい
小林:ところで皆やっぱり東京出身なの?
ツカサ:いや、まったく違うんですよね。ザトーキョーと言っておきながら。
小林:まぁそういうのよくあるからね。
ツカサ:もう1人のギターのハリケーンハマーだけが東京なんです。兄弟とベースが愛知で、僕が静岡。ハマーも籍は三重にあるとかで、ザ東海なんです。
小林:へー。じゃバンドするために皆上京したの?
ツカサ:それぞれがそういう感じですね。大学上京だったりもします。僕とアツシとリョータは大学同じで。
小林:じゃ大学で組んだの?
タイチ:それもちょっと違くて。LONDON NIGHTをやってたWireっていうクラブで兄が働いてたんですよ。そこのイベントでハマー含めそれぞれ違うバンドなり弾き語りで出たりしつつ打ち解けていった感じです。
小林:それで結成したと。いつ結成したの?
ツカサ:今のメンバーになったのが2013年ですね。
小林:THE TOKYO自体はいつからあるの?
タイチ:兄と僕以外全然違うメンバーで2009年からですね。名前こそ変わってないんですけど全然違うことやってて。
小林:どういう感じのやってたの?
タイチ:RCサクセションをもう少しギターロック風にした感じですかね。まぁなりきれない形ではありましたけど(笑)
ツカサ:このメンバーになってから今の音楽性、CAROLだったり昭和歌謡を目指すようになりましたね。
タイチ:それがやりたかったんですよ。やっとやれるって。
小林:良い事じゃない。メンバーは5人だよね?
ツカサ:そうです。
小林:いいね、いっぱいいて(笑) 去年のクアトロのライブを映像化したんでそのDVDを昨日メンバーで見てたんだけど、惑星アブノーマルのたねこちゃんにコーラスやってもらって真ん中に立ってもらったんだよ。その映像見て、4人がバッと並んでるのってすげえバランスいいなって思って(笑) 「画に安心感があるね」ってさ(笑) ライブやってても真ん中に人がいると安心感があるよね。
柳沢:ずっと3人でやってるから気持ち悪くないの?
小林:最初ちょっと違和感あったんだけど、本番の安心感はやっぱいいなぁって。任せるとこ任せられるし。
ツカサ:僕はずっと3ピースバンドやってて、3ピースが最高だと思ってたところ急に5人のバンドに入って「僕の目の前に人がいる!自分が見えない!」ってなりましたね。あの視界は新鮮でした。
小林:それはあるよね。結果3人がいいのかなと思ったりもする。
ツカサ:3ピースってバンドの1つの最高形だと思うんですよ。
小林:ルーツ的にCreamとかGRAND FUNK RAILROADかな。ラージの感じとしては。まぁグランドファンンクは途中でキーボード入っちゃうんだけど。結構あの辺から影響受けてるからな、3人っていいなっていうのには。あと撤収が速い(笑)身軽だし。5人いたら大変でしょ、楽屋も狭いし。
ツカサ:そうですね、その上ギターとか適当に置くもんで通りづらかったりするし(笑)
小林:でも打ち上げは楽しそうだね。
タイチ:確かにそうですね、5人いればそれなりに盛り上がります。
小林:我々もワンマンツアーで打ち上げはするけどさ、東京だったら友達が打ち上げきてくれるけどやっぱり友達が少ない場所もあるからね。そういうとこだとマネージャーとイベンターの方と、本当に少人数で。しかもドラムは酒飲まないからすぐ帰っちゃうし。ちょっとつまらないな…そこが難点。
ツカサ:僕らまだ地方で打ち上げらしい打ち上げしたことないんですよ。弾丸で帰るし皆運転するので。
小林:偉い!
ツカサ:最初はボーカルとギターに大阪だったら往復1000kmぐらいを任せてたんですけど。さすがにな、と。一応全員免許持ってるので。
小林:免許持ってたのに運転しなかったの?(笑)
タイチ:最初は皆びびってて(笑) 皆ペーパードライバーだったし。でもさすがにやらなきゃいけない雰囲気で。大阪だったら1人往路100km、1時間ぐらいで大丈夫だって気づいて。
小林:気づくの遅いね(笑) まぁ我々も人の事は言えず。3人ともずっと免許もってなかったから、今の事務所に入ってマネージャーに全部運転してもらってたもん。1人で九州まで往復してもらったりしてたから(笑)
タイチ:それは酷使してますね。
小林:そんなことしてたら結局会社の方から「免許を取れ」とのお達しがあって。ごねてたんだけどやっぱり危ないということで…今はマネージャー含めた4人で回してる。そっちの方が楽ってことに気づいたし。でも5人で機材もってなると車内狭くない?
タイチ:狭いですね。そんなに大きな車も借りないですし。あと柳沢さんもついてきてくれるので6人ですね。
小林:多いねぇ。
柳沢:しかも俺免許持ってないからね。教習所のおばさんと喧嘩して取れなかったから。
小林:確かにすごいむかつきますよね。あれは半分精神の修行です。だって初めて、出来ないから来てるのにその言い方はないだろって感じですよ。だからメンバーに「気を付けた方がいいよ」って言っておいて。兄貴とか怒りやすい人だから大丈夫かなと思ってたら彼らは全然怒られないって言うんですよ。あ、俺が下手なだけだったんだと。
柳沢:適性ありますからね。教習所逆走しようとしたらめっちゃ怒られた。
小林:それは、うん、さすがに怒られますね(笑)
柳沢:いつかリベンジしたいな。
小林:あれは時間かかりますからね。もう二度としたくない。そういうのが嫌でミュージシャンになろうと決めたのに20代半ばになって試験受けるとかね。
タイチ:あれ難しいですよね。
小林:難しいっていうかいやらしいよね。
ツカサ:「そんなこと当たり前だろ」と思ったら汚い日本語の問題が多いですね。
小林:問題作ったやつ日本語大丈夫かよっていうね。それを乗り越えて今では立派に…俺はそんなに運転しないか。他のメンバーは俺の運転が恐いらしくて、どんどん皆の技量が上がっていく。僕はずっと何もしない、まぁボーカリストだからっていう配慮もあるらしいですけど。でもそっちはボーカルを酷使してたんだよね(笑)
タイチ:関係ないです。なかったです。
小林:単純にライブハウスに車つけるときとか運転したくないから任せてたってのもあるけど。
ツカサ:今でも下道は熟練者の2人がやる流れですね。僕たちは高速しかやらないです。
小林:俺もほとんどそうだね。
タイチ:僕たちライブハウスに着く直前に曲を変えて窓を開けてかっこつけるんですよ。今まで懐メロJ-POPとか聴いてたのに急にいい感じの、ムーディーな曲に(笑)
小林:洋楽をガンガンに?
タイチ:いや、そこはポリシーとして邦楽です。実際かっこよくないんですけどね(笑)
柳沢:あれ恥ずかしいよ。
小林:そういう意味わからないのはバンドにとって大事だよ。
ツカサ:色々全国回ってますけど、どこがお客さんの反応いいとかありますか。
小林:人数的には少なくなりますけど、東北地方はいいですよね。あんまりバンドが行かない分、すごく待っていてくれるんですよ。だから熱量がすごいですよね。もちろん全国各地盛り上がってくれるけど、仙台とかは今度もワンマン行けるぐらいにはアツいですね。
田舎者だからこそTHE TOKYO
ツカサ:いつも訊かれてるでしょうけど、Large House Satisfactionの由来って何ですか?
小林:あまりおもしろくないよ?バンド名決めるときに色々話しても一向に決まらなかったんでもう1人ずつ英単語出そうってなった結果がこれ。
タイチ:それぞれ誰が出したんですか?
小林:Largeがドラム、Houseが兄貴、Satisfactionが俺。だから俺が戦犯なんだよね、バンド名が長くなっちゃった。THE TOKYOはシンプルでいいよね。羨ましいよ。バカ売れしたら絶対名前変えてやろうと思ってるから。
ツカサ:売れたら変えるんですね(笑)
小林:今変えちゃうとね、今まで積み重ねてきたものが水の泡になっちゃうから。せっかく少しずつ覚えてもらってるのにまたイチからっていうのはね。THE TOKYOの由来は?
タイチ:結構フワっと決まったんですよ。前のメンバーの時それまでKODAMA FUN CLUBって仮でつけてたんですけど、正式メンバーになるとき異論が出て(笑)
小林:俺らで言ったらKOBAYASHI FUN CLUBだからね。
タイチ:そんな感じです(笑) 練習してたスタジオから外見たらTOKYOって書いてあるビルがあって。当時のメンバーも誰ひとり東京出身がいなくて「俺たち田舎者だしいいんじゃないか」って決まりました。
小林:俺たちよりは、まともな、ドラマがありますね。俺は結構KODAMA FUN CLUBも好きだな、キャッチーで。THE TOKYOも十分キャッチーだけど。
ツカサ:KODAMA FUN CLUBは僕も反対ですけどね(笑) 7/5に新代田FEVERでThe Flickersのツアーに出演されるそうですが、フリッカーズとは結構やるんですか?
小林:対バンは多いわけでもないかな、サーキットライブで一緒になったりはするけど。最初に対バンしたときにボーカルの安島くんが俺らのことをすごい好きって言ってくれて、そこから一緒にやろうって話はずっとしてたんだけどなかなかタイミングが合わず。ようやくという感じですね。
ツカサ:そういう一緒にやってくれるバンドが多くて羨ましいです。
小林:これからじゃないですか?ライブの打ち上げ出るんだったら大丈夫だよ(笑)
タイチ:さっき聞きそびれたんですけど、兄弟バンドってやりづらかったりしますか?
小林:いや、ないね。他人とバンドやってことないからわからないけどね。仲もいいしずっと一緒にやってきてるし、逆にやりやすいかな。
ツカサ:最後にありきたりな質問なんですけど、今後の展望なんかあれば。
小林:インタビューみたいだけど大丈夫?(笑) まぁワンマンツアーもあることだし、ライブをガンガンやって、ライブDVD「SWEET SWEET DOXY」も出たのでそれをたくさん売って、ガンガン稼ぎたいと思います。
ツカサ:それは書いて大丈夫なんですか?(笑)
小林:全然大丈夫だよ(笑)
ツカサ:では、6/29「オレたちしんじゅく族」6月編、よろしくお願いします。
小林:よろしくお願いします。ありがとうございました。
タイチ:ありがとうございました。
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