バンドは凄く居心地が良い
──7月12日の〈LOFT POWER PUSH〉に“6 (featuring KENICHI FUJISAKI)”として出演して頂いた訳ですが、LOFTでのライヴはどんな感じでしたか?
FUJISAKI(vo, g)「LOFTは良いじゃないですか。LOFTは良いって決まってるじゃないですか」
mki(g, vo)「かなり好きですよ」
NOBUYUKI(b, vo)「前の、西新宿のLOFTでもよくやってましたしね」
──有り難うございます! ではFUJISAKIさんにお伺いしたいのですが、ソロからバンドを結成して約半年ですよね。やっぱりバンドって居心地が良いものですか?
気分的に違うものですか?
FUJISAKI「そうですね、居心地は良いですね。気分的にも全然違いますしね。ソロは俺中心に回るじゃないですか。でもバンドは自分中心じゃなくて、今は俺とmkiとNOBUの3人で、1/3ですよね。だから別
に俺が主導権握ってこうしよう、ああしようってやっている訳じゃないし、凄く居心地が良いですよ」
──バンドとして初のミニ・アルバムが出来上がったということで、今回のタイトル『White
Buffalo Turquoise』にはどういった意味があるのですか?
mki「アルバム名を決める時にみんなでいろいろ持ち寄って結局これになった訳ですけど、これって石の名前なんですね。ホワイト・バッファローっていうのは、ネイティヴ・アメリカンの間では凄い崇められている存在で、何万頭に1頭しかいないんですよ。それを見たら奇跡が起こる時だという伝説があるらしくて、そういうのも含めて縁起が良いなって思って」
──今回、選りすぐりの7曲が収められていますが、制作に当たりコンセプトみたいなものはありましたか?
FUJISAKI「特にはなかったです。っていうか、レコーディングする時にその入っている曲しかなかったんですよ。だから本当に手の内を全部見せてる感じ」
──なるほど。私も聴かせて頂いたのですが、ヴァラエティに富んでいるというか、いろんな印象の曲がありましたね。
FUJISAKI「そう、それしか曲がなかったから(笑)。それだけなんですよ、ホントに(笑)」
一同「(笑)」
──ちなみに、制作期間はかなり短かったと伺ったのですが。
mki「そうですね、マスタリングまでで10日間。早かったですね」
──出来上がりの手応えはありましたか?
mki「各々が自分らしさを出せた、そんな感じはあります」
──NOBUYUKIさんは?
NOBUYUKI「…そのような感じです」
mki「何か気の利いたこと言え(笑)」
FUJISAKI「このアルバムは6月の頭に作ったんですよ。ちょうど1日から10日間。でももう2ヵ月ぐらい経ってるじゃないですか。だから俺的には飽きてはいないけど、ちょうど今のライヴで新曲とかもやってるんですよね。だからそっちを早く録りたいんです。出来上がった時はすげぇ良いものが出来たっていつも思うねんけど、それに満足することって多分ないじゃないですか。だからもう次に意識が…早いんですけどね(笑)」
──いやでも、それって凄く良いことですよね。アルバム先行発売ツアーが終わって、リリース後にまたツアーが始まりますが、このメンバーで回るのは初めてですよね。ツアー先で何か面
白い出来事とかありましたか?
FUJISAKI「去年ソロでやってる時は、たまたまドラム(サポート)のロッキーと同じ部屋だったりしたから、そういう時って普段みんなとおる時にはしない会話とかあるじゃないですか、ちょっとマジな話とか。そういうのはあったらあったで面
白い…面白いって訳じゃないけど、例えばmki君やNOBUと同じ部屋になってそういう話になったりとか、真剣な話をするのはバンドにとっても凄く良いと思うんですよ。実際はみんなでおったらアホな話しかせぇへんけど(笑)、2人になるとまた違うじゃないですか、曲のことにしても。そういう機会が作れるっていうか、自然にそういう機会が出来るのはいいかな、って思います」
一人でも多くの人に観てもらう機会を作りたい
──では、そういう機会が作れたということなので、メンバー同士どんな風に思っているのか、ここで他者紹介をお願いしたいと思います(笑)。まず、NOBUYUKIさんから見たFUJISAKIさんは?
FUJISAKI「ろくなこと言わないんだろうなぁ。(NOBUYUKIさんに)見るな見るな(笑)」
NOBUYUKI「最初会う前までは、もっとドーンとしてるのかと思ったんですけど、違いましたね」
一同「(笑)」
──実際はドーンとしてなかった?
NOBUYUKI「あっ!?」
FUJISAKI「おい、何や?(笑)」
mki「楽しそうや(笑)」
NOBUYUKI「(笑)…実際は気さくでおちゃめな部分もありつつで。ビックリしました」
──そう、私もビックリしました、FUJISAKIさんはとても気さくな方なので。ではmkiさんから見たFUJISAKIさんは?
mki「筋が通ってて、後はいろんな部分があるんでしょうけど、その筋が見えるようにやってくれているので、やりやすいですよ」
──ちなみにこのバンドのリーダーっていらっしゃるんですか?
FUJISAKI「いないですね」
mki「日替わりで(笑)」
FUJISAKI「今日はNOBUで(笑)」
──なるほど(笑)。ではFUJISAKIさんから見たmkiさんは?
FUJISAKI「俺より何倍もしっかりしてるというか、俺がしっかりしてないのかも知れないんですけど。例えば曲のことにしても、リハーサルの進め具合一つにしても、結構俺は休みたがり屋な人で、“ちょっと煙草吸おうよ”みたいなことをすぐに言うんです(笑)。でもmki君はわりと“いやいや、ちょっと待って”って(笑)。だからしっかりしてるなぁとはすっごい思った。だからっていうんじゃないけど、ちょっと気が楽なのかもしれないし」
──自分があまり気負わないで済むっていう?
FUJISAKI「そうそう」
──では、NOBUYUKIさんから見たmkiさんは?
NOBUYUKI「“NOBUYUKIさん”って言われるのは慣れてないんで…(笑)」
──あぁ! ごめんなさい! ではNOBUさん(笑)。
NOBUYUKI「しっかりしてるのとラフな部分が良いバランスで」
FUJISAKI「しっかりしてるよな?」
NOBUYUKI「そうですね、俺もやりやすい」
mki「何か、むずがゆいですね(笑)」
──とても良いコメントで良かったですね(笑)。では、FUJISAKIさんから見たNOBUさんは?
FUJISAKI「NOBUは、結構癒し系なキャラ。俺にはないものを持ってるから羨ましいな、と。まぁでも、ベース・プレイもしっかりしてるし、ちょっと年は離れてるけど、感覚が凄く近いというか。聴いてる音楽も近いし、そういう意味でもやりやすい。何かね、(ジュースに夢中になっているNOBUYUKIさんを見て)人の話を聞いてないこの雰囲気が逆に良いんですよ(笑)」
mki「実際、聞いてないし(笑)」
NOBUYUKI「(飲んでいたジュースから離れて)いや、聞いてますよ!」
一同「(笑)」
──では、mkiさんから見たNOBUさんは?
mki「プレイと普段のキャラとのアンバランスさが凄く良いです。男気あるプレイだけど、繊細な部分もありますね」
FUJISAKI「でもベースってこんな人多いですよね?
そんなことない? ベースって何か…」
mki「ちょっと変な人(笑)」
FUJISAKI「そうそう、何かちょっと変な人多いよね?(笑)」
NOBUYUKI「だからベース同士で話をすると訳が判らないっすからね」
──あぁ、逆に。気が合うとかじゃなくて、判らないものですか。
NOBUYUKI「そうですね(笑)」
──今度のツアーに対する意気込みなどありましたら教えて下さい。
FUJISAKI「まぁ、ツアーを回るのも結構大変じゃないですか。大変なんですけど、始まったばかりのまだ新しいバンドだし、やっぱり多くの人に観てもらう機会を作りたいな、と。そういう意味では、この間出させてもらったLOFTのイヴェントとかって、俺らのことを知らない人も居て。実際この間も、LOFTで初めて俺らを観て、気に入ってライヴ観に来ましたっていう人も居たんですよ。そういうのって凄く嬉しいじゃないですか」
mki「大阪までわざわざ来てくれたんですよ」
──それは嬉しいですね! 私も7月12日のイヴェント企画者としてとても嬉しいです!
FUJISAKI「うん、そういうのって何かのキッカケやと思うんですけど、ツアー一つにしても、別
にテレビに出る訳じゃないし、知らない人もたくさん居ると思うので、自分達の足で回って出来るだけ来てもらえるような場を作るしかないと思うんです。いろいろぶっちゃけたら大変なんですけど、そんなの抜きにして、ただ楽しいだけでやっている訳じゃなくて、やる以上は真剣だし。それがこの先に繋がっていけばいいかな、と思います」
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──では最後に、Rooftopの読者に対して一言お願いします。
FUJISAKI「当然俺らのことを知らない人が多いと思うんですね。こういう記事を目にして興味を持ってもらえたら、是非ライヴを観に来て欲しいですね」
──今回発売される音源も聴いて欲しいですね。
FUJISAKI「うん、音源もそうだけど、やっぱりライヴかな。ライヴを観に来てほしいですね」
mki「そうですね、是非ライヴでお会いしましょう」
NOBUYUKI「……」
──あの、ジュース飲んでますけど…(笑)。
FUJISAKI「ね? 人の話聞いてないでしょ?(笑)」
NOBUYUKI「あ、ライヴ来てほしいです!」
一同「(爆笑)」
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