高橋まことがBEATを刻む鉄壁の3ピースが放つマキシマムR&R!!  
元BOφWYの高橋まこと(cho, ds)、MAYUMI(vo, b)、LEE(vo, g)による3ピース・バンド、DAMNDOGが3rdミニ・アルバム『NO WONDER!』をリリースした。2001年の始動以来、都内のライヴハウスを中心として精力的に活動を繰り広げてきた彼らの持ち味が十二分に出た快作である。現役のドラマーとして今なお一線を張る高橋まことの揺るぎないグルーヴを軸に、三位 一体となって織りなすそのスリリングなサウンドは聴き手を打ちのめさんとばかりにアグレッシヴだが、骨子となるメロディはどこまでもポップ、しかし甘さには決して流されないという何とも心憎い理想的なバランスを兼ね備えているのだ。DAMNDOGの本領は何と言ってもライヴにあるので、妙味に富んだ彼らならではロックを是非一度体感して欲しい。(interview:椎名宗之

小細工は一切ナシ、出音で勝負!
──そもそもDAMNDOGはどんな成り立ちで始まったんですか?
MAYUMI(vo, b)「3年くらい前に私が子育てから手を放れて、学生の時にやってたバンドをまたやりたくなったんですよ。最初は私とギターの女性に、その頃ヒマしていたダンナ(高橋まこと)を呼んで(笑)スタートさせたんです」
MAKOTO(cho, ds)「De+LAXがちょうどその頃活動休止になってね。で、“アンタ、ヒマでしょ?”って言われてさ(笑)。他にいいドラマーがいないんだったら、じゃあ俺が叩くかと思って。まぁ、適材適所というか」
MAYUMI「ただ当時は余りに演奏がヘタでどうしようもなくて、そのもう1人の女性が去って行き、ギタリストを探すことになって。それから友人を介してLEEと巡り会って、今日に至るというわけです」
LEE(vo, g)「まことさんは日本のロック史にその名を刻んだ凄い方なので…俺は余り意識しないようにしてますね(笑)」
MAKOTO「よく言うよ(笑)。でもこのバンドも最初は、今みたいにちゃんとCDまで作ってデビューするだの何だのと大袈裟な話じゃなかったんだよね(笑)」
──“DAMNDOG”(ダムドッグ)というバンド名の由来は?
MAKOTO「俺はそれ、未だに知らないんだよ(笑)」
MAYUMI「『TIMES SQUARE』っていう80年代初頭に公開されたアメリカの青春映画があって、その中で流れる曲名から取ったんですよ。直訳すると“クソ犬”とか“バカ犬”とかになりますけど(笑)。“忌々しい犬め!”みたいな。パンキッシュなネーミングでいいと思ったんですよね」
──結成当初から音楽的志向はやはりパンクにあったんですか?
MAYUMI「そうですね。やっぱりオリジナル・パンクを聴いて育った世代なんで。テクニックみたいなことはよく判らなかったから、とにかくストレートな音楽をやりたかったんですよ。まぁ、それしかできなかったし(笑)」
──オリジナルのパンク・ムーヴメントも、楽器は不得手でも迸る感情を叩き付けたいんだという若者達の逸る思いに端を発してますからね。いわゆるバンドの初期衝動特有の純心さもDAMNDOGの音楽には垣間見られますよね。
MAKOTO「そうだね。余り考えすぎずに、等身大の自分達をそのままぶつけるっていうかさ」
MAYUMI「ライヴの後にもお客さんからよく言われますよ、“私も昔ベースをやってたんですけど、DAMNDOGを観て今もやっていれば良かったと思いました”とかって(笑)」
──ライヴ会場限定販売の1stミニ・アルバム『CURIOSITY KILLED THE DOG』、今年1月発表の2ndミニ・アルバム『FEED THE DAMNDOG』に続いて、今回3rdミニ・アルバム『NO WONDER!』がBEATSORECORDSよりリリースされたわけですが、ビートとメロディにこだわり抜いた良質な作品のみを世に送り出す同レーベルならではのポップで親しみやすいアルバムに仕上がりましたね。
LEE「手応えとしてはバッチリですね。自信作ですよ!」
MAKOTO「うん。MAYUMIの書いた曲が3曲、LEEの書いた曲が2曲の全5曲が入っていて、曲のタイプとしてはバラバラっちゃバラバラかもしれないけど、どれもライヴ映えするいい曲が揃ってると思うよ」
MAYUMI「今回LEEが唄ってる『GIVE A SHOUT』と『FAKE』はスパイシーでちょっと変わった形に仕上がってるけど、不思議とバランスは取れてますね」
MAKOTO「そう。2人とも調子良くいい曲を書けてきてるんで、このままの勢いで行きたいよね」
──5曲でトータル・タイムが16分38秒という潔さがまたいいですよね(笑)、昔のパンクのアルバムみたいで。
LEE「ええ。小細工は一切ナシで、出音で勝負! っていう感じですからね」
MAKOTO「エフェクターが一杯あって、細かい音で空間を埋めるっていうのはウチのバンドには全然合わないからね。それよりももっとリアルな生音で、ズボッと一発で行くような潔さがあるから」
──アンサンブルの要はやはりまことさんのタイコにあると思うんですよ。タイトでズッシリと重くて、まず何よりもずば抜けて音がデカイ(笑)。一聴してすぐに“高橋まことのドラム”だと判る。
MAKOTO「そう言われると嬉しいよ。他人が叩くのと違う音を出せないとやる意味もないだろうし、今のスタイルは自分のドラム人生の中で長年掛けて培ったものなんだろうね」

四の五の言わずに、ライヴ待ってんぞ!!
──まことさんのドラムだからこその安心感みたいなものがMAYUMIさんとLEEさんにはやっぱりありますよね?
LEE「それは勿論、ありますよ」
MAYUMI「そう…ですね。まぁ、そう言っておかないと立場上よろしくないでしょうし(笑)」
MAKOTO「身近すぎてマヒしてるんだよ、きっと(笑)。まぁ、俺が一番バンドマンとしての経験が長いんだから当然っちゃ当然だよね。3人の実力が余りにも差がありすぎちゃナンだけど、今のDAMNDOGは巧い具合に固まってきてると思うよ。今度でミニ・アルバムも3枚目だし、芯の太い音を出せるいい状態に変わってきたしね」
──芯も太いし、サウンドがとにかく躍動的ですよね。今時の若いバンドも目じゃないほどのヴィヴィッドな音の鳴りをしていて。
MAKOTO「今の若いバンドと遜色ないどころか…シメに掛からないと!(笑) ウソウソ(笑)、“アイツらオヤジだからダメだな”って言われちゃかなわないから、よろしくお願いします! って感じかな。なんせヒヨッコの新人バンドなんで(笑)」
MAYUMI「対バンするバンドと楽屋で話をしてると、この人が高橋まことだと知らない若い男の子達も意外にいるんですよ。“あのバンドのドラム、巧いよなぁ…”とか言われて、最後に高橋まことだって判ると“サインください!”みたいな(笑)」
──BOφWYという破格の成功を収めたバンドが解散してすぐに、まことさんはDe+LAXに加入してキャリアに甘んじることなく一人のバンドマンとして活動を続けたじゃないですか。それ以降、GEENA、THE DRUMMERS、BLUE CADILLAC ORCHESTRA、そしてこのDAMNDOGと、一貫してストリートに根差した現役のドラマーとして最前線に居続けていることが単純に凄いことだと思うんですよ。
MAKOTO「別にストリートを目指してるわけじゃないんだけど、自ずとそうなっちゃうんだよ(笑)。でも俺はずっとこうしてやり続けていることが面 白いんだよね。音楽をやってなかったらつまらない人生だと思うな。いつまでも、どんな形であれ俺はドラムを叩いていたいと思ってるよ」
──数あるバンドとセッションを重ねてきた中で、まことさんとしてはDAMNDOGが今一番ノれるバンドということでしょうか?
MAKOTO「自分に甘く…って言うと語弊があるけどさ、テクニック的な部分で“これしかやらない!”みたいな、すべからくどこでも出るようなフレーズを自分で勝手に選んでやれるバンドではあるね。DAMNDOGでは誰も俺には指示したりしないからね(笑)。だから自由度は高いし、一番気持ちよく叩けるよ」
──そんなまことさん、ひいてはDAMNDOGの真髄はやはりライヴにありきというところで、レコ発ツアー“WONDER NO MORE!”も始まりますね。
MAKOTO「ストレートに、シンプルに、熱を帯びたロックを存分にやってるよ、ライヴでは。MCもそんなに面 白くないだろうから(笑)、そのぶん曲をたっぷりやるよ。DAMNDOGの曲はどれも短いから、30分でも9曲は余裕でやれるからね(笑)」
MAYUMI「長めの曲は……多分作れないと思う(笑)」
MAKOTO「ギター・ソロは絶対に8小節、16小節なんて弾いてんじゃねぇ! みたいなノリがあるわけよ(笑)。ラモーンズなんかと同じだよ」
──ミニ・アルバムが3枚続くと、どうしても期待してしまうのがフル・アルバムのリリースですけれど。
MAKOTO「うん。年が明けてツアーが終わったら取り掛かりたいと思ってるよ。今の目標はフル・アルバムを作ることだからね。まぁ、その前にまずこの『NO WONDER!』を聴いてもらって、ライヴにも足を運んでもらって、それで“DAMNDOGっていいバンドだなぁ”って思ってくれたらそれに越したことないから。今はこれだけバンドが全国津々浦々にいて、その中で光るには他と何か違うことをしないとダメだろうしさ。その他のバンドと違う何かを、DAMNDOGは必ずライヴを通 して見せるから」
LEE「観てる人達の中で、事件になるようなライヴをやれたらいいと俺はいつも思ってますね。お客さんを引きずり込むようなライヴをね」 MAYUMI「観てる人が元気の出るライヴをやりたいですね。自分がなんでバンドをやってるかと言えば、やっぱり自分が元気になりたいからやってるわけで。理屈抜きに楽しんでくれたらと思ってます」
MAKOTO「四の五の言わずに、ライヴ待ってんぞ!! ってことだね。ツアー・ファイナルのロフトは俺達メインだから、ガッツリやらせて頂きます。楽しみにしていて下さい!」


Release info.

NO WONDER!

BEATSORECORDS
EFCN-91003 1,600yen (tax in)
12.01 IN STORES

Live info.
<DAMNDOG LIVE TOUR“WONDER NO MORE!”>
12月1日(水)渋谷club乙
【レコ発イベント】/12月10日(金)熊谷VOGUE 【BEATSONIGHT!】/12月12日(日)静岡Noir/12月13日(月)名古屋Electric Lady Land/12月14日(火)神戸STAR CLUB/12月15日(水)難波ROCKETS/12月18日(土)高崎Club FLEEZ【BEATSONIGHT!】/12月26日(日)千葉LOOK【BEATSONIGHT!】/1月9日(日)郡山♯9/1月10日(月)仙台MACANA/1月15日(土)甲府KAZOO HALL/1月17日(月)新宿LOFT【BEATSONIGHT!】〜TOUR FINAL 〜

【info.】
BEATSORECORDS:03-5456-0314  http://www.e-r-f.com/
DAMNDOG OFFICIAL WEB SITE http://members.aol.com/d4mnd09/
高橋まこと OFFICIAL WEB SITE『atomic *Drum』 http://www.makotomic-drs.com/


DAMNDOGの皆様から素敵なプレゼントを頂きました。

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