UMU / PANORAMA360
GWCD-001 1,680yen (tax in) / IN STORES NOW

 元BEAT CRUSADERS、現houseplan!、BANK$等のサポートで活動しているUMUが、“GHOST WRITER SONGS”というレーベルを自ら立ち上げ、遂にソロ・デビューしました! しちゃいました!! おめでと〜ぅヤッタネ、UMU!
 ゲストに松田“チャ−ベ”岳二(Cubismo Grafico)、新井 仁(NORTHERN BRIGHT/RON RON CLOU/The AUTOMATICS)、小宮山 雄飛(BANK$)、平林一哉(FINE LINES)、Akky(PRECTRUM/BANK$)、浜野 謙太(SAKEROCK)etc...総勢15名の豪華すぎる面々を巻き込んで、最高にPOPでハイテンションな全6曲になっております…んが! 陽気なフリしてちょっぴり切ない男心もギュウギュウに詰まっております! タイトル曲である「PANORAMA 360」では、爽やかなビーチ・サウンドに乗せて、今まで表に出していなかったUMUの知られざる魅力が垣間見えたりするKAMONE...☆
 顔で笑って心で泣いている、いくつになっても青春真っ只中、そんな貴方に聴いてほC。ジャケ裏のヴィジュアル的にキモいUMUに惑わされずに(笑)買ってみて下さ〜い。ゼヒ!(Rooftopデザイナー:藤巻有花)
air code / TILL THE END OF THE WORLD
MWM-0008 1,800yen (tax in) / 10.26 IN STORES
 今年の春ぐらいだったかなぁ。友達がNaked LOFTでマイクレスのイヴェントをやっていて、そこに出演していたのがair codeのヴォーカル、ツヨシさん。マイクレスってことは当然マイクを通さずナマ声で唄うんですが、ツヨシさんの高音がかった声は透き通るようでもあり力強くもあり、マイクレスのはずなのに店の隅々まで声が響き渡って、とにかく凄いインパクトだったわけです。それからバンドの音も聴くようになったんですが、ツヨシさんの力強い声に、正確に刻まれるドラムやうねるように音を繰り出すベースの音、ギターの音が加わりさらに深みのある楽曲を聴かせてくれます。
 今回リリースされる『TILL THE END OF THE WORLD』は、今まで以上に重量感が増した作品。「世界が終わるその日まで」で出だしからノックアウト、「ステイシー」のようなあたたかい曲もあり、ラストまで、ライヴ感覚で疾走します。air codeの良さはCDを聴くところから始まります。(Rooftop:やまだともこ)
OHIO101 / アキラメタノハ
TXCA-14 2,000yen (tax in) / IN STORES NOW
 普通にとらわれない、枠にはまらない。すべてはバンド名から象徴されているような、そんなオハイオ(通称)の型破りな1stアルバムが届きました。驚かされるのは参加アーティストの豪華さだけではありません。Vo.鈴木純也氏は何を隠そう、フラカンVo.鈴木圭介氏の実の弟さんでもあります。空気感に独特の兄弟感を受けつつ、そんな必然性を感じるのであります。様々な手法と共に、ダークな部分が見えたかと思えば居場所をしっかりと見据えたように、心にグっと訴えかけてきます。いい意味で吐き出しともいえる、リズムに翻弄されつつ、季節柄秋の夜長に心を掴んで離さないくらい癖になるのでは? と思うのは私だけではないはずです…。
 是非アルバムを聴いて頂き、この言葉では感じきれない部分を9月〜10月に行われる東名阪ツアーで体感して下さい(LOFTは9月27日で終了しておりますが)。どうですか、ここでどっぷりとつかってみるのは?(新宿LOFT:アンリン)
音速ライン / 逢瀬川
UPCH-5342 1,050yen (tax in) / 10.12 IN STORES
 秋の夜長に相応しい3曲。疾走感漂うロック・チューンや弾き語り、ミディアム・ナンバーとヴァラエティに富んでいながらも、Vo.藤井の歌詞の世界には共通したナイーヴな男性像が描かれている。登場する彼の心情、行動、行く末が気になってしまい、世話やき癖のある自分にとっては気が気でない。身近にこのような男性が存在しない為か、都会暮らしは馴染まなそう…とか、やや貧血気味であるはずとか、潔癖症であることは間違いないだろうとか、かなり妄想してしまう。まるで映画を見ているように、彼の見えない姿は私の頭の中でリアルなものとなる。デビューから早1年。集大成と言えるアルバムが11月16日に発売決定! タイトルは原点である自主レーベル第1弾アルバムと同タイトルの『風景描写』。更なる加速をつけて走り続ける音速ラインに乞うご期待です!!(SONG-CRUX:かとえみ)
ザ・ガールハント / アカゲラ
FLOWER-071 1,890yen (tax in) / 10.05 IN STORES
 ザ・ガールハントがニュー・ミニ・アルバム『アカゲラ』をリリース! 今月インタビューもしているので、もっと知りたい!! って方はインタビューのほうもどうぞ。
 このアルバムはですね、ラブ・ソング全開ですよ。そんなストレートに言っちゃうの? ぐらい、言われたらかなり舞い上がってしまいそうな言葉が満載で、聴いててうらやましくなるというか、照れちゃうというか、ちょっと赤面しながらウォークマンで聴いております。間違いなく私に言ってる言葉ではありませんがね…。でも、やっぱり行き着くところはシークレット・トラックの「中チン音頭」だったりするわけですよ。完全に悪ノリですよね…。ただ、これはザ・ガールハントの良さでもあって、こういうお遊びもできちゃうバンドというか、自分達が楽しんでいるのはもちろん聴いてる人も楽しくなれる、ライヴにしても本人達も楽しめてお客さんも楽しめる。みんなでワイワイ的なノリがたまんないんです。11月には渋谷クラブクアトロにてワンマンもありますんで、是非足を運んで下さいよ。絶対、幸せになれると思います。(Rooftop:やまだともこ)
関ジャニ∞〈エイト〉
好きやねん、大阪。 / 桜援歌 (Oh! ENKA) / 無限大

TECH-28 (初回限定盤) 1,000yen (tax in) / IN STORES NOW
 関ジャニ∞のニュー・シングルはトリプルA面シングル! トリプルってことは3曲とにかくおすすめしまくりってこと! 「好きやねん、大阪」はコントが収録されているのですが、初回盤と通常盤でコントの内容が違い、しかも歌詞カード内ではコント部分のみスクラッチでネタを隠すという徹底ぶり。曲はみんなで踊って歌えるポップ色満載。最後の“好きやねーーーーーん!”がいい! このCDから自由にやってるのがもの凄く歌ったり踊ったりしているエイトさんが想像できます。そして、「桜援歌(Oh! ENKA)」(「おうえんか」と読みます)。和モノ・テイストで演歌仕様のこの作品はジャニーズでも歌えるのは関ジャニ∞だけだと思う。最初のセリフがまた泣けるんです! 「無限大」は、映画『ロボッツ』の応援ソングなので、どこかで聴いたことがある方も多いはず。ラップで始まり、愛と勇気と友情を存分に混ぜ込んだこの楽曲は、彼ら自身のことを歌っているようにも聞こえます。
 ところで、ジャケのデザインに描かれているメンバーらしき方が8人いるのは何かのメッセージなのでしょうか。…なんてことも考えてみます。(関ジャニ∞に夢中子)
キャプテンストライダム / キミトベ
AICL-1660/1661 1,529yen (tax in) / 10.19 IN STORES
 今年の春から夏にかけ、仕事を通して彼らと接する機会が非常に多かった。ライヴを観る毎に演奏力が冴え、フロアをロックのグルーヴで熱くしているのがとても印象的。そして、MCも冴えまくりでいつも笑わずにいられない(個人的に彼らのMCに出てくるちょっとした小話のファンなんです)。学生時代の時に、決してクラスの中心人物ではないのだけど、何故か気になってしまう人いませんでしたか? 私にとってキャプテンストライダムはそんな感じなのです。
 今回の作品に注目して欲しいのは、彼らの武器の一つでもあるライヴ映像が30超えでついてきます。ライヴに無縁だった人も、この映像を目にするとすぐにでもライヴへ行きたくなる衝動に駆られてしまうことでしょう。ギラギラとした熱さあり、時にポップに、身体が揺れずにはいられないhappyなライヴ空間をパッケージ。そして、今回の作品である「キミトベ」の歌詞も冴えまくり。歌詞とニラメッ子しながら曲を聴くことをオススメします。カップリングには、関東圏で1年間放送された崎陽軒『シウマイ』CMソングに抜擢された「あとの祭り」。なんともお得な1枚。あ〜早くまたライヴを観たいな。また踊らせて、笑わせて下さい。(SONG-CRUX/PINK MOON:樋口寛子)
CROW DRAGON TEA / HAPPY FUNNY LIFE
TT-002 1,200yen (tax in) / IN STORES NOW
 1998年結成、男道レコードやMCR COMPANY、アメリカの625といった数々のレーベルのオムニバスへの参加を経て、今回が初単独作となる1stアルバム。
 音のほうは、重くてメタリックな感じかと思いきや、THRASHなハードコアで、メロディアスで明るく合唱できるようなパートも多く、ライヴはまだ観たことないのですが、ライヴが始まった瞬間にテンションを上げられ、激しくモッシュ、ダイヴ、合唱するようなお客さんの姿が想起されます。そういった“ポジティヴ感”みたいなものが、カヴァーしている「GORILLA BISCUITS (NO REASON WHY)」に通じるところがあり、ハードコアと言われている音楽のいろんな面を見せてくれて、とても爽快で楽しくなってくる1枚です。(LOFT RECORDS/TIGER HOLE:オオサワシンタロウ)
ごくつぶし / 娼婦を憐れむ歌
CTCD-528 1,500yen (tax in) / 10.25 IN STORES

 このバンド名とタイトル、そしてジャケットを見てなんの興味も沸かない人は一生縁のないバンドだろう。もちろん見かけ倒しってこともある。僕も期待と不安を同時に抱きながらCDをプレイヤーにセットした。
 しかし期待は全く裏切られなかった。重く沈み込むようなブルースを基調にしつつもサイケデリックに彩られたサウンド、そして社会から隠された部分(つまり真実)を歌うごくつぶしは、自民党が選挙で圧勝するようなバカげた日本において、非常に貴重な存在だろう。公式ページにはこう紹介されている──「2000年7月、名古屋市内のとあるROCK BARで河合政宏(Vo.G)とEIRI(G)が出会いバンドを結成、10月より本格的に活動を開始する。『棘のないものには興味はない』という姿勢のもと、社会の暗部に住む人種にスポットをあて、都会の孤独、人間の弱さを楽曲に込めたそのサウンドには代わりのきかない何かがある」 何かしらのひっかかりを感じたら是非聴いてみて欲しい。(加藤梅造)

水中、それは苦しい / 九州縦断そして横断 〜水中、それは苦しい 九州ツアー2005〜
JD-005 3,150yen (tax in) / IN STORES NOW
 日本国民の皆様、そして日本在住すべての人類の皆様、素敵なDVDが遂に完成発売されました。前作『罪深き天使たちの終わりなき部活動+ガラスのPV』に続く“水中、それは苦しい”待望の2nd DVD『九州縦断そして横断』。
 知っていますか? “水中、それは苦しい”を。3人の珍しいお兄さん達(ジョニー大蔵大臣・セクシーパスタ林三・アナーキー吉田)の集まりであり、大体の人間を虜にしてしまう危険性のあるパンクロック・バンドを。知ってる人・知らない人、多少でも気になっていたと自分の胸に確認とった人、どっかで見つけてた人、今バンド名だけで撃ち抜かれそうになった人…その他全員! 必見です!! ライヴ映像はもちろんのこと、ゲリラの水中・銀杏と水中・面白すぎるアナーキー(二十歳)・感動の水中までもが……それはそれは満腹満載の1時間半ちょい。観るしかない! 観るべき作品! DVDで水中を目撃し、その後もしかしたらどうしてもライヴに行きたくなってしまう症状が出るかもしれない。そうなったらあなたは勝者です。(Naked LOFT:カワカミエリ)
SKAOS / POCOMANIA
SRR-002 2,415yen (tax in) / IN STORES NOW
 数々のオムニバスに収録されている曲達が大ヒットした、ドイツのSKA番長SKAOSがとうとう長い沈黙を破り日本初来日!! 同時に最新アルバムが届きました。正直私、初めて聴きました。そのサウンドは正に“スペシャルズ・ミーツ・クラッシュ”、日本で言うならば“スカフレームス・ミーツ・スキャフルキング”です。ただ、ドイツのイメージより、アメリカ西海岸の香りのする、えぐるギターにエフェクタブルなリズム。そのトラックに乗る声は、イギリスを感じ多国籍な雰囲気。1曲目から最後まで飛ばすスカンキンでルーディーな曲達。少しも休めない音楽です。初来日のステージはこれで予習して、真冬に夏気分で盛り上がりましょう。その来日公演は日本きってのルーディー達、2TONE TIME CREWによる、ジャパスカフェス'05@新宿LOFT、11月4日。見逃したら後悔しますぞ。(新宿LOFT:大塚智昭)
downy / 無題
felicity cap-54/MTCD-1060 3,200yen (tax in) / IN STORES NOW
 downyはずるい存在だ。活動が停止してから約1年、downyの存在は忘れ去られることはなく、常にアンテナの高い人脈によって電波を放出、その存在を受け継がれている。変拍子、映像、詩世界、downyを知るにはCDを聴く、歌詩を読む、ライヴを経験する、この3つをしないと確信には迫れない。今回のLive CD+DVDはそのdownyの世界観の確信に迫ることが限りなく近いところまで行ける内容。ただ、今までのファン、そしてこのCDを手にしてしまった人が思うことは「ライヴを経験したい」になることは明確である。やはりdownyはずるい存在だ。(下北沢SHELTER:西村 等)
DOUBLE BOGYS / WHAT FUN! 1988-1990
CDSOL-1112 2,415yen (tax in) / IN STORES NOW
 本作は関西のパンク・バンド、ダブルボギーズの、過去の音源をまとめた特別編集盤です。そしてダブルボギーズは、音楽ライターである私がその全人生を掛けて最も評価、つうか飛び抜けて大好きだったバンドでした。何がいいってとにかく楽曲&歌詞、そしてVo.エスカルゴの常軌を逸した子供声! 彼らの活動期はシーンの低迷期と重なっていたのでさしたる知名度こそありませんが、イースタンユースやブッチャーズをはじめに一筋縄ではいかないバンドマンから絶大な支持を受け続けてもいます。  85年結成。日本初といっていい西海岸風のカラリとしたメロディック・サウンドを、非常に凝りまくりひねくりまくったアレンジで、かつ極めてポップに響かせたダブルボギーズ。是非聴いてみて下さい。損はさせないっす。(中込智子)
toddle / I dedicate D chord
WWW-001 2,100yen (tax in) / IN STORES NOW
 結成から3年弱。遂に待望のデビュー・アルバムを自身のレーベルからリリースしたtoddle! 運良くお披露目のnestでのライヴ(確かluminous orangeの企画)を目撃し、今でもその日の衝撃は鮮明である。凛々しく唄い弾く田渕ひさ子さん(bloodthirsty butchers)、小林愛さん(swarm's arm)の可愛らしいヴォーカル&ギターのお2人と、ドカドカと雄々しいドラムを叩く安岡秀樹さん(niumum)。ベースレスというスタイルにも関わらず、轟音のギターがそれを補い、絶妙なバランスに心を鷲掴みにされた。その1年後には江崎典利さん(RUMTAG)がベースに加わり、江崎節をブンブン効かせ、4人編成となったtoddleは今、つよつよ!! もっとtoddleの魅力に触れたいあなたは、先月号のRooftop(toddle表紙!)をゲットすべし! 10月からはツアーも始まりますよ!! キラキラ、フワフワ、ドカドカ、キュンキュン。様々な要素がちりばめられた、積年の期待を裏切らない1枚です! 必聴!!(LOFT PROJECT:アカセユキ)
TRANSPLANTS / HAUNTED CITIES
WPCR-12142 2,580yen (tax in) / IN STORES NOW
 ティム、ロブ、トラビスの3ピース・バンド。好きな人は判ると思うけど、このトランスプランツというバンドは格好よすぎてムカつきます。1stアルバムのリリースはHell CATからだったけど、今回はトラビィスのレーベル〈LAsalle〉からの発売。今回のアルバムは1曲目からサイプレスのセンドックが参加! ちなみにそのサイプレスのクラッシュのカヴァー「ワッツ・ユア・ナンバー」のトラックをギターで弾いてるのがティムで、PVにもトラビィスやロブも出てるし、あと何故かガンズのスラッシュも出てくる。繋がりが訳判らん。でも彼らのそういうところにはホント興奮しまくりです。今年念願のワープド・ツアーに行って来たんですが、トランスプランツ死ぬほど格好良かったです。曲名は忘れましたけどクラッシュのカヴァーしててホントに興奮しました。トラビィスのドラムの叩き方とか仕草とか全てが本当に格好良かった!
 そんなトランスプランツの2枚目、1stに比べると、いいんだか悪いんだか判りません。2ndは2ndですね。1stと比べて聴いちゃダメですね。でも全体的にはカッコイイ。トランスプランツが1月に日本に来るらしいです。チケットがいくら高くても行きます。全公演行きます。ちなみにギャングスター・アンド・サグズのシングルが出てるんですが、そのカップリングのアルバム未発表の「レッドダウン」って曲もカッコイイんで聴いてみて下さい。萌えますよ。(下北沢SHELTER:玉村尚人)
Natural Punch Drunker / 未来のライナーノーツ
TECI-92 1,260yen (tax in) / 10.26 IN STORES
 新メンバー小野氏(g)加入後初の新生Natural Punch Drunkerのニュー・マキシシングル『未来のライナーノーツ』が届けられました。以前の、そよ風が吹いているようなあたたかい曲に、今回はポップさをミックスしたノリの良い作品に仕上がっています。また、ギターのメロディ・ラインや歌の重なり具合など全部がとても気持ちよい楽曲です。そして、やっぱり井村君のヴォーカルがいいですね。やさしく魅力的な声で、すーっと全身が吸い込まれてしまいそう。あと、私が何年も前に初めてナチュパンをライヴで観た時に逆戻りしたような楽曲「SWINE」(M-4)が挿入されていてビックリ。英詞のこの楽曲はさっきまでとはガラリと変わり、ロック色全開の超ハッピーなナンバー。1枚で2通りのナチュパンを楽しむことができる作品です。(Rooftop:やまだともこ)
ニューロティカ / DIVE INTO FEEDBACK
BRRC-0006 (DVD付限定盤) 2,800yen (tax in) / IN STORES NOW
 スイカマン、88R、88Rドラゴンと続いてきて、次はどんなオモシロキャラが飛び出してくるんだ!? ……と思ったら、『穴をふさげ!』から3年振りとなる久々のフル・アルバムは、ギミックなしの(?)楽曲で直球勝負のロックンロール・アルバム! コント入りのDVDや、東京ダイナマイトとコラボレーションしたDVD、テレビ番組でのショート・ドラマなど、最近過剰にお笑い度を高めていたニューロティカが、ロック・バンドとしての本領発揮しての本気のアルバムなのだ。従来のロティカのイメージからはかけ離れた感じのジャケットからして、今回のアルバムは“ロック”だ……という本気っぷりが伝わってくる。楽曲面でも、今までのロティカにはなかったような壮大なアレンジの曲や、幻想的なサウンド、そしてもちろんお馴染みのパワフルなロティカ節全開の曲まで、ロックバカ魂ビンビンで盛りだくさんな内容。これからライヴの定番曲となっていきそうな曲もいっぱいで、これから始まるツアーも楽しみ! まだまだ、あのメイクやコスプレのせいで食わず嫌いしている人も多いと思うけど、是非一度聴いてみては!? そしてライヴに行ってみてはどーでしょう!? “ロック”がホントーに好きなら、ロティカ・ワールドにまんまとハマリ込んじゃうことでしょう!(LOFT CINEMA:北村ヂン)
BEAT CRUSADERS / MUSICRUSADERS
DFCL-1221 2,520yen (tax in) / IN STORES NOW
 メジャー・デビュー後もその勢いがとどまるところを知らないビート・クルセイダース。大ヒット作『P.O.A. 〜POP ON ARRIVAL〜』に続くニュー・アルバムが早くも登場したのだが、これがまたビークルらしく一筋縄ではいかない内容だ。今回はなんと架空ラジオ番組!? 彼らがFM802(大阪の人気FM局)でやっている実際の番組で、リスナーから寄せられたリクエストを元にビークルがその曲をカヴァーして披露するという人気企画があり、そのカヴァー曲をまとめ、アルバムとしてドロップしたのがこのCDだ。しかも初回盤では、曲間にちゃんとメンバーが務めるディスクジョッキーが入るという懲りよう。カヴァー曲のほうも音楽好きを唸らせる選曲で、カヴァー・アルバムとしてのクオリティも高い。
 かつて80年代、僕らは某FMでやっていた伝説の音楽番組『サウンドストリート』にかじりついてロックの知識を得ていたが、この架空ラジオ・アルバムはまさに現在のサウンドストリートと言えるだろう。奥様も是非。(加藤梅造)
FUGAZI / 11-17-93 CANBERRA, AUSTRALIA / ANU BAR
www.fugaziliveseries.com にて通販のみ販売
 さて、やっとこのLIVEシリーズも10回目。半分ですね(計20枚)。そしてここ3回はすべて'93年のもの。『In on the Kill Taker』のツアー(オーストラリア)だとは思います。曲も『In on〜』の曲が多いですし。全22曲でDISC-2はSHELTERで聴いていたのですが、机に座りながら一緒に聴いていたPA○川君も相当なFUGAZI好きで「やっぱり『Repeater』だな〜」とFUGAZI世界に染まっていました。映像もないのに伝わってくる空気感。暗いわけではないが悲しさと喜びが詰まっているバンドもそうないな、ということを話していました。
 で、EVENSですが(TIME BOMBの皆様、お疲れ様でした)最高でした。2人であの世界観。目から鱗が落ちっぱなしでした。(下北沢SHELTER:西村 等)
藤岡 弘、 / 愛こそすべて 合掌、
SNR-05003 2,000yen (tax in) / IN STORES NOW
 会社、学校、家庭…生活に様々な悩みはつきものだ。そんな時には「合掌、藤岡 弘、」。不屈の精神で逆境に立ち向かえ、と励ます弘、。女の尻を追いかけるなら、ジャングルに行ってジャガーの尻を追いかけろ! とうなる弘、。困っている人を見かけたら手を差し伸べよう…ささやかでいいと囁く弘、。「どうして駅の路上、コンビニの前で座り込む? もっとしゃんとしろ!」と若者に怒る弘、。出世をしたい、大いに結構、しかし大事なのは動機と目的なんだ、と説く弘、。1分で28人、1日4万人、飢えている人は世界中にどれだけいるか、食べ物は粗末にできない…と嘆く弘、。愛する者と手を取り合って生きる…そう大切なのは真実の愛、True Loveなのだ…と笑顔で言い放つ弘、。力強くたけり、時に優しく、軽快なラップに乗せて厳かに武道を説く弘、。その岩のような信念を前にした私は、生活の悩みなど矮小にすぎないと思う。ビバ!弘、。合掌、。(LOFT/PLUS ONE:斉藤友里子)
My Right / 死ニ花
PLOTS-001 2,000yen (tax in) / IN STORES NOW
 目で効いて耳で視ろ! 駆け引きなしの“ゼロヨンロックミュージック”!
 ex.スペースコンバインのVo.浅野を中心に結成されたマイライト、待望の1stフル・アルバム。70〜80年代のUS/UKパンク・ロックを核に、ニルヴァーナ、ソニックユース等に代表される90年代グランジ、そしてアナーキーやザ・モッズ等ジャパニーズ・ロック・バンドの男気溢れるスピリットを盛り込みながら、オリジナルの感性を追求したアヴァンギャルドなサウンドは、まさに「目で効き耳で視る」という言葉がピッタリ当てはまる。真のロックに飢えているリスナーを満足させること必須。コイツらが日本のロック・シーンに新たな風を吹き込むことは間違いない!(AZE)
ムック / 最終列車
UPCI-5020 1,050yen (tax in) / 10.19 IN STORES
 幼少の頃から聴き慣れているような懐かしさが感じられ、疾走感のあるメロディに仕上がっていた。なんて悲しい歌だろう。しかし、「出逢わなければ良かった」 そんな悲観的な気持ちではなく、前向きな強さも感じられる。
 この曲で、私の中にあったムック像は大きく変化した。10月から彼らの全国ツアーが始まる。彼らの曲をたくさんの人に聴いてもらいたい。(新宿LOFT:重田磨美)
LOST IN TIME / 時計
UKLB-045 2,415yen (tax in) / 11.02 IN STORES
 スタートボタンを押した瞬間にこの「時計」は刻まれる。朝、太陽が昇り窓に光が射していくようにゆっくりと始まる。このアルバムを聴いた瞬間、そんな情景が浮かんできた。そして今回はなんとGUESTとして桑野聖氏(ストロングス)、岡田氏(ストリングスアレンジ)、山本隆二氏(key)、「山弦」の小倉氏を迎え、LOST IN TIMEの楽曲がより濃厚なものとなった。
 そして私、目黒はLOST IN TIMEのVo./Ba.海北氏をプチ嫉妬しています。彼とは「微妙なズレ」の共通点がいくつかあるせいかもしれない。同じ歳で誕生日が10日違い、名前に「海」が付く、学生時代は吹奏楽部所属etc…。だから共通話に花を咲かせ…ということよりも、どうして同じ歳の彼はこんな歌詩を書けちゃうのか? 特に3曲目「柊」の歌詩はおんなじ年数だけ生きているのに私にはまだ感じ得ていないものがある。悔しさと共に、海北君がこうやって振り返りながらも前に突き進むから、負けず嫌いな私は常に嫉妬をしていつの間にか私も前に進むのだろうなぁ…。そして彼が夜な夜なSHELTERに呑みに来ては、人脈的にも精神的にも大きくなっていくのを何度も見て本当に嫉妬してます!!(笑)
 我ら松坂世代、LOST IN TIMEはこのアルバムを投球してスピードを加速していきますよ! 速度は増しても、このアルバムの1曲1曲には誰でもきちんとキャッチボールができる力が備われていますので心配はありません。(下北沢SHELTER:目黒彩海)
V.A. / HAPPY BIRTHDAY, JOHN
TOCT-25899 3,000yen (tax in) / IN STORES NOW
来たる10月9日は、ジョン・レノンが生きていれば65歳になっていた日である(ということは、あの忌まわしい事件から四半世紀が経つのだ)。これを記念して、日本のアーティスト達による世界初のオフィシャル・トリビュート・アルバムが発売されることになった。100s、椎名林檎、DREAMS COME TRUE、槙原敬之、奥田民生、宮沢和史、PUFFY、ナカコウ、フジファブリック、BONNIE PINK、SAKURA、忌野清志郎&仲井戸麗市、Acid Test(小林武史+桜井和寿+田原健一)、高野寛という考え得る限り至上の顔触れによる全14曲中10曲が新録音源で、名実共にトップクラスのミュージシャンばかりなので内容は折紙付き。なかでも宮沢和史の「God」は、プロデュース&アレンジの亀田誠治を始め名うてのミュージシャンが温かくもキレの良いプレイを聴かせる本作の要となる作品だと思う。ナカコウの「Tomorrow Never Knows」は単独名義になっているものの、益子樹(ROVO)の貢献大なオリジナルの実験性を増幅させた仕上がりで興味深く、BONNIE PINKの「Revolution」はバックを務めるHONESTY(會田茂一+高桑圭)のアレンジ・センスが光る逸品。また、フジファブリックの「Love」は、志村正彦のナイーヴな歌声とオリジナルの儚い旋律が意外にも(失礼)絶妙に相俟って非常に良かった。
 ジョンの音楽は僕の体内で完全に血肉化されているので、彼もしくはビートルズの音楽を日常的に聴くことは今やほとんどないが、こうしたジョンにまつわる様々な企画盤を聴くたびに、その楽曲の素晴らしさや曲の普遍性をまざまざと感じさせられる。そして必ず新たな発見があるのだ。こんな素敵な機会を絶えず与えてくれるヨーコさんに改めて感謝だ。(Rooftop:椎名宗之)