ダークサイド・オブ・小泉純一郎「異形の宰相」の蹉跌 BOOK
岩崎大輔 (洋泉社)1470円

「異形の宰相」の正体に迫った1500日の記録

 本書はフライデーの若手記者が現日本の内閣総理大臣小泉純一郎のスキャンダルを追う奮戦記である。私はこの筆者岩崎さんとは「個人情報保護法案拒否!共同アピールの会」で知り合った。あの9.11の時にも銀座で一緒に飲んでいた。小泉は権力に都合のいい法案を次々に通 してゆく、更には自衛隊の海外派兵までの道を平然と開いた小泉がまともな政治家な訳がないと言う話を沢山した。 「きっと小泉はアメリカのCIAあたりにとてつもないスキャンダルを握られているから、今回のイラク派兵もやらされた」と私は言った。 「そうかも知れない平野さん、俺は一介のジャーナリストとして絶対小泉のスキャンダルを暴いて見せる」と若き岩崎は言う。
 この所「結局は小泉首相は偉そうな事を言うだけで、道路公団復活と言い、天下り官僚や公務員のこの世の天国といい、何も出来ていないじゃないか」と言ったほころびは目立つけど一時は支持率70%以上と絶大な人気を誇った小泉首相だ。しかし「そんなクリーンな自民党代議士はいるはずはない」と言ったジーャナリスト独特の嗅覚と行動力がこの本を書かしたと言って良いのだろう。
 小泉が言う「愛国心とは」「どこがクリーンなんだ」「ヤクザとの黒い噂から」「顔のない学生時代」「レイプ疑惑」「小泉家その異常な家族主義」「裸の王様」と7年にも及ぶ筆者の念入りな現地での取材が続く。小泉首相はぶれない、派閥の誰も面 倒見ない、資金集めのパーティすらやらない政治家と言われている。これは良くも悪くも他人の意見に耳を貸さず他人とつるまないと言うことだ。そこが小泉首相の人気の基本になっているはずだ。果 たして本当にそうなのか? 筆者はそう言った疑問を持ちながら追求の手を休めない。 (平野 悠)

夢のなか、いまも BOOK
宮崎 勤 (創出版)1500円+税

宮崎勤の夢と闇

 私事で恐縮だが、2/27(月)にネイキッド・ロフトにて「裁判傍聴のススメ2〜事件の裏側、全て話します!」というイベントを主催させて頂き(満員御礼!感謝多謝!)、その際、ゲストに「創」出版の篠田編集長にお越し頂いた。話は当然、先日出版されたばかりのこの本の事になったのだが、その中で気になったのは、10年間、300通 近い手紙をやりとりしていた篠田氏さえ、宮崎元被告のことを「よく分からない男だった」とおっしゃっていた点で。
 そもそもこの事件の裁判には謎が多く、巻末の香山リカ氏(精神科医)の解説によると、裁判で提出された3通 の精神鑑定書は「責任能力はあり」「限定責任能力」「責任能力には問題あり」と、それぞれ異なる見解。これは目の前のリンゴを見て「果 物だ」「CG作品だ」「宇宙人が化けている」と分かれるのと、匹敵するほどのものだそうで。  今年に入ってから、接見した精神鑑定士によると「精神鑑定の分野は、10年前と比べて飛躍的に進歩している。もう一度、鑑定すればまた違う結果 が出るのでは…」と。
 篠田氏の話によると、宮崎元被告は「子供を殺害することで、大好きだった祖父(既に他界)が蘇るのではと思っていた。死んだ子供たちは、それに選ばれて喜んでいるに違いない」と…。明らかに尋常ではない。しかし、この男の異常さを具現化できる術を精神鑑定の世界は持ち合わせてはいないのが現実だ。
 この本は、宮崎勤の、決してメディアでは語られることのない「等身大」が記載されている。年賀状が何通 届いたとか、間食を止めて5キロ痩せたとか、拘置所で聞いているラジオ番組とか…。だからこそ、読みながら何度も「やりきれない思い」にかられる。
 精神鑑定や、死刑も覚悟の上の劇場型犯罪への対処の難しさを感じ、とにかく犠牲になった子供達を思うと胸が痛む。そんな一冊です。是非、皆さんもご一考を。 (石崎@プラスワン)

世界と僕たちの、未来のために BOOK
森 達也、他 (作品社)1700円+税

オウム事件、そして9.11同時多発テロ

 つボイノリオの「金太の大冒険」という歌をご存知だろうか?。そう、「金太、マスカット切る。金太、マスカット切る、痛そーう」というたわいのない言葉遊びの歌だ。なぜか、この歌は政治的にやばい歌といっしょに放送禁止とされていた。
 本書は、フジテレビのドキュメンタリーでこうした放送禁止歌を検証し、結果 的には自主映画となった「A」や「A2」で、オウムと周辺住民の等身大の対立と交流とを描いた森達也監督(西武の森監督ではない)の対談集だ。
 対談する相手は、さまざまなメディアで、タブーに挑み、風穴をこじ開けながら表現の可能性を切り開いてきた者たちである。古くは「朝まで生テレビ」の冒頭で放送禁止用語を次々と読み上げた田原総一朗、オウム騒動の渦中、レッドパージ以降初めて言論で大学を追われた島田裕巳、「電波少年」を作った土屋敏男....。  話題は多岐にわたる。ただ、軸はやはりオウムをめぐる問題だろう。オウム事件は日本を窮屈にしたが、同じことが9.11同時多発テロで、世界規模で繰り返されていることを改めて強く感じた。
 今、本来優しいはずの「人」は、報復の連鎖に見られるように寛容さを失ってしまった。また、森監督やゲストたちの苦闘にもかかわらず、表現の幅は一面 でどんどん狭められようとしている。そんなメディアの世界のことなんか自分には他人事だと思うなら、手近にあるパソコン画面 に「支邦」や「目暗」を表示させようとしてみよう。たちまちIMEやA-TOKの規制とぶつかることになるだろう。
 もちろん、表現、特に言論や映像に関心がある人にはぜひ読んでおいてほしい一冊だ。(まつき)

博士の愛した数式 MOVIE
(アスミック・エース配給)全国で上映中

四度目の正直の佳作

 新宿歌舞伎町に毎日の様に出没する私は、時間があり気が向くと、多分日本最大のネット漫画カフェ「アプレシオ新宿」(1時間500円、なんとソフトクリーム食べ放題)か、コマ劇場の「歌謡ショー」(昨年の北島三郎ショーはあまり面 白くなかったので今年はパスしたが)や、今やシニア料金で1000円でどこにも入場することが出来る映画館によくはいる。たとえ風俗が駆逐されてもやはり歌舞伎町は素敵で情報があふれていて好きだな。石原慎太郎は嫌いだけど。
 さて、この一ヶ月「チャーリーとチョコレート工場」「単騎、千里を走る。」「男たちの大和/YAMATO」を見たが全て途中で帰るか、眠るかの全く面 白くない映画だった。(あくまでも私感です)  2月の晦日の重たく雲がたれ込む寒風が吹き抜ける歌舞伎町映画街のミラノ座の前で「博士の愛した数式」を見ようかどうか迷っていた。私はこの映画の情報(面 白いかどうか)は全く持っていなかったのだ。監督の名前は知らなかったが、寺尾聰(故宇野重吉の息子)は大好きだし、北の国からの名子役吉岡秀隆も嫌いではないな〜なんて思っていたら、「すみません、私映画の券が余っているのですけど・・」と言う綺麗な女性の声が後ろから聞こえた。「えっ、幾らで買えば・・?」って聞くと「いいんです、差し上げます」と言われ私は何かキツネにつままれた感じでその今日が最終という株主招待券をいただいた。そして見た映画がこれだった。残り物と赤の他人からの親切には福が来るとはこの事で、私はこの佳作映画を心から堪能した。泣ける映画ってこういう映画だと思った。このところ「世界の中心で愛を叫ぶ」とか「電車男」なんて陳腐な「愛?」の物語が流行っているが、どうもわたしゃ、乗れなくっていらついていたが、この映画「永遠に生き続ける至高の愛の物語」という「大切な時間」というのがピッタリで私はこの佳作をみんなに見て貰いたいと思った。家に帰ってリリーさんの「東京タワー」を読み出して更に泣けた一日だった。 (平野 悠)

イーオン・フラックス MOVIE
(ギャガ・コミニュケーションズ配給)全国で上映中

筆者当映画未見。それより元ネタを見ましょう。

 あー何ですかあのシャーリーズ・セロンがやってるイーオン・フラックスってのは! 美しき暗殺者が管理社会にドロップキック、とかやっていますが、ダメだダメだあんなん! 大元は今回紹介するMTVにて放送されていたアニメーションシリーズが原作なのでありますが、そもそも主人公女スパイのイーオンはシャリセロ(画像左)のような美人ちゃんとは似ても似つかぬ 、強いて似ている芸能人を挙げるとするならば片桐はいり、というようなゴツい姉ちゃん(画像右)が一切の説明も任務の意味も判らず延々スパイ的活動を展開していく、…けどまったく理解不能、不条理もののテイストなのですよ。短編に特に顕著なんですが、イーオンはその話のラストで必ず何かしらの理由で命を落とす定めなのです。判りやすくいいますと『サウスパーク』のケニーみたいなもんなんですよ。そのキャラが創造主のP・チョンという変態的アニメーターによって実際の人間では取る事すら不可能な『ジョジョ』を遥かに超えるウニョウニョ動きで展開する軟体動物的不条理スパイアクションアニメ、これがどうしてこんな映画になってしまうのか。完全に元ネタを無視しております。女どもが「戦う女ってステキね」と殺到、なんて代物ではいけないはずなのであります。何か間違っています。軟体ポーズは無理、という事で180°開脚てな小森美樹ライク(判りづらい例ですが)なポーズでせめてらしさを出そうとしてたみたいですけど相撲取りの股割にしか見えないなぁ…と思ってたらこの映画の宣伝部長に元武蔵丸の何とか親方が就任、舞台挨拶かなんかで本当に股割を披露って…。
 この作品に限らず、特にアメコミの映画化は「どーせそこそこしか入んないんだろ」と宣伝担当がヤケを起こしているのか、ワイドショーでネタになろうなろうと思っている=映画本体に対する愛情がない宣伝活動になってしまっているのが大変困りモンですよね。『ファンタスティック4』の特別 宣伝部長が腰を振るなんちゃってゲイの人だったり(フォーつながり)、『シンシティ』のストリッパーのダンスシーンつながりで小力パラパラ、とかかえって興行収入が減りそうなことばかりやってましてね。まぁそれは元の映画の出来も「…」なので仕方ないとしても、ごくまれに来る『スパイダーマン2』みたいによくできた映画だったりすると、今度はシノラーをフッてデキ婚した歌舞伎界のドラ息子がいつのまにか僕に何の断りもなく日本のスパイダーマンを勝手に襲名したり…まっこと前途多難であります。こんなんじゃダメだよなぁ。  せめて、イーオンの映画に当て込んで元ネタのアニメのDVDが今回リリースされる、これのみが救いかなぁ。あとはこのP・チョウの絵を見て、「コレだよ!」とビビビッと来た毘沙門天の転生、角川春樹氏指揮で作られたものの、全く受け入れられなかった『アレクサンダー戦記』のDVD化が待たれる所です。『男たちの大和』のもうけでどうか1つ。(多田遠志)

※元ネタの「イーオン・フラックス オリジナル・アニメーションコンプリートBOX」も発売中です。

心霊調査班レポート 実際に起こった! 最恐の心霊現象 DVD
(インタ−フィルム)3990円

怖驚エログロ笑! 合宿怪談会のグルーブ感いっぱい

 ユーロトラッシュ等の個性的なホラーDVDレーベル「トラッシュ・マウンテン」。新たにプロデュースしたのは、何と実録心霊ビデオ! 余りにトラマン組のいつもの路線と違うので、何かこう手すさび…ないしヤラサレオシゴトみたいなものを勝手に想像していた。ごめん! あたしが悪かった!! これ、すっごい面 白くて怖い!! 改めてスタッフを見てびっくり。監督はあの『ラッパー慕情』脚本の継田淳さん! 一筋縄ではいかないわけです。
 この手の心霊ビデオはコケおどしで嘘臭すぎか、退屈極まるかのどっちか。実録怪談本にも言えるが、“実際の体験”はそのままでは第3者に提供しえない。真に迫りすぎな失敗例でありがちなのが、恐怖スポットを延々映した上で何も起きない…現場にいない者には面 白くも何ともない。かように実話の再現は、「本当っぽさ」と「演出」のさじ加減が難しい。
 仲間と合宿先で夜中にワイワイやる怪談は、話が大した事なくても異常に盛り上がったりするでしょ? あれはその怪談会という環境が普段の“ケ”の生活と違うという点こそが脳内恐怖アドレナリン(?)をx倍増させているのだ。しんみり語る人がいるかと思えば、いきなり隣の人の髪をつかんでワッと驚かす人、それに泣いて怖がったあと笑っちゃったり、でも別 の人の背中に霊の顔が浮いた!てな騒ぎになって… 本作は、この「うまくノれた時の怪談会」の盛り上がりのごときグルーブ感が絶妙に味付けされ、凡百の心霊モノよりかなりスパイシーでエッジなものに仕上がっている。
 再現4話オムニバスでオーソドックスなJホラーの定型を踏まえたものあり、不条理あり、超グロあり…何だか無闇にお姉さんのナマ脚がエロくて気になるのや(笑)、驚くなかれ「切株」表現も! その上何度も笑えた!! 内容ももちろんだが、ロケーション選びがとても素晴らしい。特に第2話「田舎道」。絵画のように幻想的に美しく切り取られた風景の中、そっと立ちのぼり急速に切迫、展開する怪異には高橋葉介『夢幻紳士 怪奇編』を読んだ時のような恍惚感が味わえた。ジャンルをよく研究(愛好)し、マニアの痒い所に手が届くようだったり、嬉しい「外し」を見せてくれたりも。映画「ノロイ」を観た後のような(玉 石混交の心霊モノを観続けてきた者にとって)とても幸せな高揚感をまた味わえるとは…至福。
 一つ断っといたほうがいいかと思うのは、私はジャンルの境界をまたぐ作品、「一粒で何度もオイシイ」のが大好きなので、ただじっくり怖がりたいだけの方には向かないかも… でも怖驚エログロ笑、とにかくお得じゃん? 和もの情念系が苦手な人もだいじょぶかと思いまっせ。 ツタヤでのレンタル中心、アマゾンも買える。第二弾は長編予定。楽しみだ!  …ところで、これだけの文章を打つのに3回もフリーズし、勝手に無限改行しはじめて再起動せざるを得なかった…バッチコ〜イ! ホンモノだ!!(笑) 。(尾崎未央)

(誰にともなく注)ジャケットは筆者尾崎ではありません。寝姿を盗み撮りされたかと思いましたが…

さらば愛しき大地 DVD
(エースデュースエンタテインメント)3990円

『仁義の墓場』と並ぶ日本ジャンキー映画の傑作

 ドラッグの服用そのものにはあまり興味がないのだが、ドラッグ映画は大好物だ。ドラッグもギャンブルも自分の行けない領域まで達している人を見る事の方が、自分がやるより楽しいと感じてしまうのだ。何より破滅していく様は美しさすら感じる。我が国日本のドラッグ文化のメインは大麻や合法ドラッグなんかではない。もちろんシャブだ。旧日本軍の流出品が戦後一般 にも流通して疲労回復の特効薬として表に裏にと販売されたシャブ。日本の高度成長期を陰で支えた立役者である事は間違いない。まじめな日本人の国民性に後押しされたシャブは後に禁断症状からの通 り魔事件、家庭崩壊の原因となっていく。
 監督、柳町光男は、実際の事件をベースにした映画を数多く撮ってきている。イタ電で世界を破壊しようとする新聞配達員の少年…中上健二の『十九歳の地図』や、暴走族や旅芸人、ジプシーのドキュメンタリーまで、現実を見据えた作品が多い。茨城県の鹿島臨海工業地帯近くの農村、減反や高齢化などでの収入の減少のためにダンプ運転手となった主人公が、子供の事故死をきっかけに生きる目標を失い、シャブに溺れて何もかも失っていく本作…関東の郊外に生まれた僕にはこれは凄まじくリアリティのある光景だ。
 窓の外一面に広がる田んぼを眺めながらほうけたようにシャブを打ち、幻覚に浸り自我を麻痺させる… 多くのドラッグ映画がほとんど全部と言っていいほど都会生活者が主人公である事を考えると、これはかなり異色なのではないかと思う。都市部でふらふらしているフリーターがクラブで、ではなくのどかな農村の光景、野焼きや田園を渡る葬式の列、口寄せ(イタコですね)や小林稔侍の豚小屋でのSEXなどの土着的な道具立てでの中描かれる薬物による悲劇…ジャンキー映画にありがちな「失うものを何も持ってない者」ではなく、農家の長男、つまり「跡取り」であり妻子もいてしがらみもある「持てるもの」であるからこそ落ちるのだ、しかも落下距離が長い…  オサレ映画とは対極にあるこの映画、ポップな幻覚シーンなどは皆無。しかし「すでにキレイなダンプを何時間もピカピカに磨き上げる」「シャブキメて何故かドモりが直る」「花瓶の水でシャブを打ち」「酒も飲まずに水をガブ飲み」「排水溝から幻聴が聞こえたり」と経験者ならビビッと来る身につまされるシーンの連続です。根津甚八の大熱演が光ります。あ、間違ってもくれぐれもその類のブツの服用時には鑑賞を控えてくださいね。確実にBAD入りますよ。
 監督は今年また最新作『カミュなんて知らない』を完成させた。愛知で実際に起こった少年による老婆殺害事件の映画化に取り組む学生たちを描いたこの作品、実に刺激的である。何せ吉川ひなのがストーカー役なんですよ? (多田遠志)

「辰巳泰子の歌会と朗読ライブ――聖夜」歌会ライブ入門

 5・7・5・7・7のリズムにはまった詩やメッセージを、短歌といいます。
届かない思いも風さえあるならばきっと届いてこだましてくる (鮫島)

 この作者は、歌人ではありません。ごく普通 の男子中学生が、自分も短歌を作ってみたよ……と、届けてくれました。うたは、みんなのもの。天地は、街は、人を拒まない。自分のライブも、人を拒まないものでありたい。

 聖夜 冷えてかたまる蝋のやう 愛し合ひたるのちの廃液 (辰巳泰子)

 朗読劇は、うたを、子守歌や物語のように感じていただきたくて、ホールやライブハウスを中心に、10回以上ステージを踏みました。今回のライブは、自身が主催するイベントとして第8回目に当たり、今度はお客さんと、「歌会」をいっしょにやりたいな……と、思ったんです。

 歌会は、風薫る季節にふさわしく、お題を「風」とし、自由題も受け付けます。つまり、なんでも来い。「辰巳泰子の歌会ライブ」は、うまい下手をあげつらう会にはしたくない。誰もが参加できます。5・7・5・7・7のリズムに乗ってさえいればよく、今の、普段の言葉で、あるいは古いなつかしい時代の言葉で、自由にうたってください。
 楽器も弾けない、文章もうまくない、教養もない。でも、オリジナルの表現を手にしたい。自分の今の気持ちを言葉にしてみたい。そんなあなたの願いを、かなえる歌会にしたいと思っています。
 5月13日夜、ネイキッドロフトでお会いしましょう。 (歌人 辰巳泰子)

●5/13(土)at Naked Loft
作品を見てほしい人、集まれ!!「辰巳泰子の歌会と朗読ライブ――聖夜」
開場 18:00 / 開会 18:30 2,000円(1drink付)
■第一部 歌会
【お題】「風」もしくは自由題
【出演】 梅内美華子・森本平・高島裕・石川美南・内山晶太・月岡道晴・辰巳泰子 歌壇の若手トップクラスの歌人たちが講評します。高島以下5名は、辰巳主宰の月鞠歌会において、恐山宿坊に籠り一晩に百首を吟行した猛者でもあります。恐山魂……!会場からも自由に発言してください。
■第二部 短歌朗読劇「聖夜」
【出演】 辰巳泰子
「いつしよにお茶を」「聖夜」など、既発表の短歌連作と新作短歌を中心に構成。
【詠草の送信先・予約】
「風」をテーマに、もしくは自由な題材でうたった自作の短歌一首を、5月8日までにペンネーム・連絡先を明記のうえ、seiya0513@loft-prj.co.jp までお寄せください。

※件名を必ず「辰巳泰子ライブ」としてくださいね。
※詠草の当日持参OKですが、時間の都合で講評できない場合があります。
例) 今はおやすみなさいと誰か風の中 その声だけであと少し行く(辰巳泰子)

吉永マサユキ フォトワークショップ resist
吉永マサユキ写真集
「申し訳ございません」

2006年5月25日 講座スタート予定
写真集『申し訳ございません』や『若き日本人の肖像』シリーズなどで知られる、写 真家・吉永マサユキのワークショップが開催される。アウトローを写 した作品等で世界的な評価を受ける吉永氏のワークショップだけに、その内容もよくあるような講座ではない。案内に「まず、写 真家がレンズを向ける対象への必然を探り、作品制作上の位置付けを知ることから始まり、参加者各自が目指す個展、著作、雑誌発表等の方向性を明確にしていきます」とあるように、より実践的な内容となっている。プロを目指す写 真家は是非問い合わせてみてはいかがだろうか。

講座ナビゲーター:吉永マサユキ(写真家)
特別講師/アドバイザー:森山大道(写真家)
協賛:富士フイルムイメージング株式会社
協力:株式会社 リトルモア
主催:ルーニィ・247フォトグラフィー

<問い合わせ/申込>
ルーニィ・247フォトグラフィー resist 事務局 担当 篠原俊之
東京都新宿区四谷4-11 みすずビル1F 
Tel/fax 03-3341-8118 mosimosi@roonee.com>

あなんじゅぱす二本立てライブ公演 『んぐまーま』『夏の夜の音』

4月6日(木)〜4月12日(水)こまばアゴラ劇場  

「ことばをうたうバンド」あなんじゅぱすが、平田オリザ構成・演出作品を二本立てで上演します。 上演作品は新作『んぐまーま』と代表作『夏の夜の音』、こまばアゴラ劇場にて。

■「ことばをうたうバンド」あなんじゅぱすについて 正岡子規の短歌から谷川俊太郎の現代詩まで100年の「ことばをうたうバンド」。1996年の結成以来「詩と旋律の必然性」を問いつづけるあなんじゅぱすの活動は、音楽というジャンルを越え、演劇、短歌、現代詩といったさまざまの分野で高い評価を得ています。

『んぐまーま』(原作:谷川俊太郎/構成・演出:平田オリザ)
※ 『んぐまーま』は、こまばアゴラ劇場支援会員限定
『夏の夜の音』(構成・演出:平田オリザ)
予約・当日共 一般2,500円/中学生以下1,500円
日時指定・全席自由・整理番号付き
【こまばアゴラ劇場】 TEL.03-3467-2743
【青年団オンラインチケット】 http://www.seinendan.org