2016年8月
昼の部
午後のまどろみとチェコアニメ vol.4 夏休みスペシャル!とっても怖いチェコアニメ!
~トルンカ、シュヴァンクマイエル、バルタらが描いた時代を超えた恐怖~
OPEN 12:00 / START 13:00
前売¥2,000 / 当日¥2,500(共に飲食代別)※要1オーダー500円以上
前売券一般発売はイープラス、ロフトプラスワンウエスト店頭&電話予約にて6/25(土)発売開始!
イープラス:http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002194091P0030001
※ご入場は5/22(日)「午後のまどろみとチェコアニメ vol.3」会場先行予約→イープラス→店頭電話予約の順となります。
電話→ 06-6211-5592(16時~24時)
【出演】
眞部学(アットアームズ)
【上映作品】
「復讐」(1968年/13分)
監督イジ―・ブルデチカ 美術ミロスラフ・シュチェパーネク
「ある粉屋の話」(1971年/11分)
監督イジ―・ブルデチカ 美術エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー
「アッシャー家の崩壊」(1980年/16分)
監督・美術ヤン・シュヴァンクマイエル
「手」(1965年/18分)
監督・美術イジ―・トルンカ
「雪女」(2012年/14分)
監督・美術イジ―・バルタ
夏休みスペシャルとしまして
納涼大会、とっても怖いチェコアニメを
ご覧頂きたいと思います。
ファンタジーたっぷりのキラキラした作品が多い
チェコアニメですが、
いろんなジャンルがあるのもチェコアニメ。
背筋が凍りつくような怖い話もたっぷりです…。
強烈な画像と淡々と進む展開が少しずつ恐怖に近づきます。
スプラッターではありません。
急に驚くような場面もございません。
でも、恐怖がゆっくりと確実に近づいてきます。
しかも上映作品は、トルンカ、シュヴァンクマイエル、バルタら
チェコアニメの、いえ、世界の歴史に残る芸術家たちの”恐怖“です。
チェコアニメの創始者とも言われる
稀代の芸術家イジ―・トルンカの遺作であり、代表作とも呼ばれる「手」。
この作品を発表した1965年の4年後に
トルンカはこの世を去っています。
「私は、この国において大きく成功をした人物かもしれない。
でも、本当の自由を感じたことは一度もない。」と語るトルンカが
当時の政府に対して残した当時の”タブー“を破った大きなメッセージです。
トルンカの死後、1989年までの20年間、
チェコでは、「手」の上映は一切、禁じられていました。
そして、シュヴァンクマイエルの
「アッシャー家の崩壊」
アッシャー家の呪われた運命を描いたお話。
昨年、チェコを訪ねたときに
シュヴァンクマイエルにこの作品について聞きました。
過去作品については、ほとんど語ることのない
シュヴァンクマイエル。
ただ、この作品については重い口を開いてくれました。
しかし、語られた言葉には作品以上のホラーが…。
さらにシュヴァンクマイエルの亡き奥様のエヴァさんが、
美術を担当したお話「ある粉屋の話」。
ずっと昔に戦争に行った息子が帰ってきました。
でも、両親は、息子と気づかず…。
人間にはいろんな“顔”があります。
とても慈しみ深い人であっても
“貧しさ”がもとで大きな過ちを犯します。
そして、ついに
2012年に公開したイジ―・バルタの「雪女」を
今回、上映させていただきます。
小泉八雲の原作の「雪女」をイジ―・バルタの脚色で描いた作品です。
「雪女」の持つ、美しさ、冷たさ、怖さが
バルタ監督の開発した「ワックス・アニメーション」によって
肌を突き刺すように伝わります。
“バルタが新作を作るたびにジャンルが増える”と言う通り、
おそらく初めて体験する映像だと思います。
その他、ひ弱な男が、恋人を奪われた恨みに
悪魔に魂を売る話「復讐」。
巨匠たちが生み出した“恐怖”・
怖いけれど、目が離せない、それがチェコアニメ。
暑い暑い夏に背筋が凍りつく冷たい体験をしましょう。
そして、トークはいつもと違った趣でお話しようと思います。
共産時代、日本人には想像もつかない現実がございました。
1970年代、チェコアニメ全盛のときに
政治的な理由から唯一、映像制作を禁止されていた
ヤン・シュヴァンクマイエル。
でも、本当に禁止されていた理由がありました。
聞きますか?来られたらお話しますが、
他言はなさらないようお願い申し上げます…。
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