Loft Project

【出演】
眞部学(アットアームズ)

【上映作品】
○チャペック作品
「郵便屋さんの話」（1964年/22分）
「犬と妖精の話」（1959年/16分）
「こいぬとこねこのお話
～おいしいケーキを焼いたお話～」（9分）
○パレチェク作品
「カシュパーレクとホンザ
～すてきな出会いの話～」（1973年/7分）
「カシュパーレクとホンザ
～やせっぽちな悪魔の話～」（1973年/7分）
「カシュパーレクとホンザ
～くいしんぼうの竜とお姫様100人の話～」（1973年/7分）
「ちびとらちゃん」（1976年/12分）

午後を穏やかに過ごし、
次の1週間を元気に過ごせるような
チェコアニメの上映と、
その作品や作家の裏側を知っている
唯一の人物、アットアームズの眞部の
裏話トークが冴えわたる
「午後のまどろみとチェコアニメ」も
今回で5回目！
5回目は11月3日（木・祝）の”文化の日“に開催！
秋の最後のこの季節には、
穏やかで、優しいチェコアニメで
冬が来る前に温かい気分になりましょう。

チェコのアニメの特徴は、
チェコ作家は、異口同音に
“穏やかで優しいこと”と言います。
激しい戦闘シーンも、格好いいヒーローも出てきません。
その代わり、微笑ましいシーンと、
少し間抜けだけれど、優しさ純度120％の登場人物ばかり
出てきます。

今回はそんなアニメーションの象徴のような
チェコのおとぎ話の原点である
チャペック兄弟の作品と
“世界一美しいアニメ”と呼ばれる
ヨゼフ・パレチェクの作品をご覧いただきます。

兄ヨゼフ・チャペックが絵を描き、
弟カレル・チャペックが話を書いた
チャペック兄弟の代表作
「郵便屋さんの話」
宛名の書かれていない
プロポーズのお手紙を郵便屋さんが
全国を駆け巡って探します。
「宛先がわからなければ探しようがないじゃん。」
そんなシラケたことは考えません。
お間抜けで善人の郵便屋さんは、
プロポーズの手紙を待っている恋人のために
懸命に探すのです！
…でも、どうやって見つけるのでしょうね（苦笑）
そして、どうやって、”プロポーズの手紙“と
わかったのでしょうか？
それはお話しをご覧いただければすぐにわかります。

そして、もう一つチャペック兄弟の
「犬と妖精の話」
優しいおじいさんとおばあさんに育てられた
子犬のお話。
人間たちだけでなく、
馬車の馬たちからも
愛情たっぷり注がれ、
元気いっぱいすくすく子犬は育ちます。
でも、なぜか吠えたり唸ったりすることができません。
一体なぜでしょう？
答えはとても簡単なことでした。

兄のヨゼフ・チャペックが
話も絵も描いた
世界中で大人気の
「こいぬとこねこのお話」の
「おいしいケーキを焼いたお話」のアニメを上映。
絵本はとても有名な作品ですが、
アニメもあったのです！
こいぬとこねこが大好きなケーキ作りに挑戦します！
でも、作り方なんてわかりません。
でも、こいぬもこねこも
何一つ不安なく、作り始めます！
小麦粉に卵を入れて…、いい感じです。
なあんだ、わかってるじゃないですか？
そして、塩コショウ…、えっ？
…ピクルスにソーセージ…。
とにかく好きな食べ物を入れていけば
ケーキになると思っているのですね…。
どんな結末になるのやら…。
一つ言えるのはハッピーエンドになることは
間違いありません（笑）

そして今回、
”世界一美しいアニメ“と呼ばれる
ヨゼフ・パレチェクの
「カシュパーレクとホンザ」という
チェコアニメには珍しい
冒険活劇のシリーズを３作がご覧いただきます。
冒険活劇と言いましても
とてもゆるいお話です。
街の平和を脅かす竜や悪魔などが
現れますが、
知恵者のカシュパーレクと力持ちのホンザが
退治します。
でも、登場する竜や悪魔が
とても貧相で弱そうなのが特徴です（笑）
どんな悪者が現れても
とても平和的に緊迫感ゼロで解決していく
とても牧歌的な冒険活劇です！
いままであまり上映してこなかった
作品です。是非、この機会に体験してください！

最後に
パレチェクの代表作「ちびとらちゃん」
とっても臆病なトラ「ちびとらちゃん」のお話。
お花やママごとが大好きで
吠えたりなんてまったくできないちびとらちゃんは、
仲間からあきれ返られ
トラの象徴である体の“シマシマ”を取られてしまいます。
”勇敢なトラ“を目指してちびとらちゃんの
微笑ましい冒険が始まります。

以上、ほんわかしたお話ばかり。
詩的でファンタジックでユーモアたっぷり！
これこそ本当のチェコアニメです！

Ⓒ Krátký Film Praha, a.s.
Ⓒ Země pohádek,a.s.
配給：アットアームズ