2022年12月
第3回 歌舞伎町のフランクフルト学派 -M-1決勝直前に「お笑い」と向き合う!- ゲスト:手条萌
OPEN 12:00 / START 12:30
《配信チケット》前売り¥1,500
《来場チケット》前売り¥2,000(要1オーダー)/当日¥2,500(要1オーダー)
予約はPeatixにて11/25 22:00より受付開始!
出演
伏見 瞬
西村 紗知
ゲスト
手条萌
「お笑い」が商業規模と影響規模において日本随一の文化産業である以上、批評と研究の題材にならない世界は狂っている。個別の芸(および芸人)の分析であれ社会学的な考察であれ、私的経験の記述であれ公的情報の読み解きであれ、「お笑い」から受け取ったものを送り返す言葉が現れて然るべきだ。周知のように、実際の状況はそのように推移しておらず、「お笑い」は復路のない道を走り続けている。「お笑い」文化自体がこしらえた一方通行の人情劇を、鏡を見ないナルシシストのように演じ続けている。
もちろん、賞レースの季節がくれば、Twitter上には芸と芸人へのコメントが常に氾濫している。普段はお笑いについて言及しない幾多のアカウントたちも、堰を切るように語りだす。それらはしかし、脊髄反射に終始し、成熟せずに消えていくのも周知のとおりだ。脊髄反射は、「お笑い」の一方通行性に拍車をかけるのみである。
「歌舞伎町のフランクフルト学派」の計画を立てていた早い段階で、お笑いの回をやろう、いや、やらなくてはならないという話をしていた。「歌舞伎町のフランクフルト学派」ってなんやねん?と思われた方に説明しておくと、西村紗知と伏見瞬という二人の批評家・ライターが、「書く仕事の愚痴を言い合うことで、むしろ書く仕事の面白さを伝えられるのでは?」と考えて始めた不定期のトークイベントである。西村紗知は、「お笑い」と呼ばれる環境に愛着を持つ者として、芸人に関するいくつかの批評文を商業媒体に発表してきた。一方伏見瞬は、お笑いとはほぼ無縁、というかある種の反発を持ってお笑いの文化圏を遠ざけてきた。正反対と言ってもいい立場をとる両者に共通しているのは、復路なき独善の道を許す、この世界への侮蔑である。卑しき善からの解放こそが、私たちの目的に他ならない。
西村と並んで、数少ないお笑い批評・評論の書き手に手条萌がいる。「お笑いファン」であることの自我を文章に落とし込みながら、私的体験の記述の困難さに立ち向かい続ける貴重な執筆家だ。当然ながら、「私が思ったこと」を書けば、「私的体験」になるわけではない。文章において、「私」を透明化すればいいと即断する態度は卑しいが、「私」を書けばそれが自ずと「私」の表現になるだろうと見積もる態度も同様に卑しい。「私」が、決して触れられない、掴みどころのないイマージュであることは誰もが知っているからだ。その掴みどころのなさを掴もうとする以外に書けないものがあることを、手条は理解している。お笑いとの関わりから、手条は困難さへと手を伸ばした。「私」の鏡を見続けることで、「お笑い」の鏡となることを選んだのが、手条の書く言葉だ。歌舞伎町のフランクフルト学派・お笑い編のゲストは、彼女以外にはありえない。
西村と手条は、お笑いに対して「ミーハー」であることを恐れない。今回のトークも、「お笑い」をめぐるシリアスな対話だけでなく、どこまでも無防備で軽薄な「ファン語り」が飛び出すだろう。「お笑い」の構造的問題を指摘すると同時に、本番の迫ったM-1決勝戦の大予想も実施する。「シリアス」と「ミーハー」の両立が、私たち3人に共通する批評的態度であることは、話を聞いていれば理解できるはずだ。私たちは、「お笑い」を批評する歓びを、トーク全体の時間の中で体現していく。復路を走り抜ける運動のグルーヴを、「私」と「お笑い」の鏡となることの貴重さを、身をもって実践していく。その困難な歓びが、あなたの髄の奥まで、反射的にではなく時間をかけて伝わってほしい。心底から、そう願っている。
どうぞ、ご笑覧ください。
※状況に応じて出演者の変更、キャンセル、配信のみになる可能性もございます。ご了承ください。
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※当日検温を行います。37.5度以上の熱がある方のご入場はで
※ご入場時、ご連絡先をご記入いただく場合がございます。後日ご
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