2016年10月1日、新宿ロフトはオープンから40周年を迎えます。 これを記念して、2016年の新宿ロフトは40年目の節目を祝うスペシャル・イベントを年間を通じて随時開催していきます。

 1976年、新宿ロフトは西新宿・小滝橋通りの一角に65坪、キャパシティ300人という当時としては画期的な本格的ライブハウス としてオープン。  この40年の間、都市の再開発に伴い小滝橋通りから歌舞伎町へと場所は移転したものの、既成の音楽に飽きたらない若い表 現者たちが発する“五線譜に乗らない音”を支持し続けるロフトの姿勢は一貫して変わりません。

 矢野顕子やサディスティックス、南佳孝といったJ-POPの始祖が大挙出演した2週間におよぶオープニング・セレモニー。フリクション、S-KEN、プラスチックス、リザードなど、日本初のパンク/ニューウェイブの旗手が集結した《DRIVE to 80's》。ARB、アナーキー、ルースターズという“ロフト御三家”の躍進。それらに刺激を受け、ロフトでの活動を足がかりに日本のロック に市民権を与えたBOOWYの存在。
 ラフィンノーズ、有頂天、ウィラードなどを核とした、大手資本を介さないインディーズ・ムーブメントの勃興。そこから発展を遂げ、 ホコ天、イカ天による空前のバンド・ブームの到来。
 バンド・ブームが終息した頃に巻き起こったロフトのビル立ち退き問題、それを受けてミュージシャン主導により日比谷野外音 楽堂で行なわれたロフト存続支援イベント《KEEP the LOFT》。
 ライブハウス冬の時代に直面しながら、海外と呼応したメロディックパンク・ムーブメントで一時代を築いたハイ・スタンダード、 ハスキング・ビー、ブラフマンといったオルタナ勢の快進撃。
 ロックの殿堂・日本武道館でオープン20周年記念イベントを開催するまでになったロフトは、20世紀が終わりを告げる頃に日本 有数の歓楽街・歌舞伎町へと移転。群雄割拠が進む日本のロック・シーンにおいて、ジャンルにとらわれない最新鋭の音楽を提 供する発信基地として、演者と観客を結ぶコミュニケーション空間として機能し続けています。

 こうしていつの時代もロックの最前線を疾走してきた新宿ロフトが40周年の節目に表現したいこと。それはさまざまなイベントを 通じ、今や大御所と呼ばれる偉大な先人たちを始め、彼らのDNAを身に宿しつつ独自の進化を続ける中堅、未来の音楽地図を塗り替える若手に至るまでが一堂に会した場を設け、盛大な音の祝宴を執り行なうことです。
 ロックの黎明期、成熟期、発展期を同じ市松模様のステージで見せることでロフト40年間の歩みを俯瞰するだけではなく、脈々と受け継がれてきたロックの真髄を次の世代へ伝えていくことが目的です。
 散在するロックの「点」を一本の太い「線」としてつなげること、ロックの縦軸と横軸を交差させるのが老舗ライブハウスと呼ばれる新宿ロフトの役目であり、それを果たせるのが新宿ロフトの40周年という大きな節目ではないかと考えます。
 新旧のバンドやジャンルの異なるバンドが混ざり合うことでお互いが刺激し合い、ひいてはロック・カルチャーの成熟を促進させること。二度目の成人を迎える新宿ロフトの本分は今も昔も変わらないのです。





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