【2016/09/07】SHINJUKU LOFT 40TH ANNIVERSARY 40YEARSx40LIVES LIVE CRUX NITE
【出演】a flood of circle / WHITE ASH
LOFT40周年のアニバーサリーシリーズ、『LIVE CRUX NITE』はLOFTのレーベルに所属していた2バンドのガチンコバトルライブ!
(TEXT:TOTE朝倉 / PHOTO:大参久人)
先攻はメガネボーカル・のび太が率いるWHITE ASH。SEが流れ、メンバーが登場すると歓声が沸いた。1曲目は『Orpheus』、ドッツドン!のリズムに合わせて手拍子が上がり、伸びやかで色気のあるVo.Gのび太の歌声が入って鮮やかに彩っていく。コーラスの美しさ、メロディの奥深さ、それでいてクールで激しいサウンドとのバランスが独特な魅力を放ち、洋楽で育った彼らの音世界に引き込まれていく。「改めましてWHITE ASHです!」と一言挨拶を挟んで2曲目は疾走感のある『Insight』、のび太が前に出てフロアを煽るとオーディエンスもそれに応えて拳を突き上げる。Ba.彩は衣装に羽織を纏っていて、プレイに合わせてサラリと布が揺れるさまが艶っぽかった。続く『Strike』も勢いのあるナンバーだ。話題のアニメ・モンスターストライクのエンディングテーマ!ライトの閃光と爆音が気持ちい。4曲目は『NNN』、G.山さんが間奏で前に出て煽ると客席からは拳が上がって更に盛り上がっていく。間髪入れずに『Kiddie』へ突入、間奏ではのび太と山さんがクロスして前に出て観客を煽るシーンも。大サビ前にフロントの3人がDr.剛に向き合って輪のようになる場面があり、ライブならではのアクションにワクワクする。緩急入り乱れるメロディにフロアも思い思いに踊っていた。ふと気が付くと曲終わりではのび太のメガネがどこかに飛んでしまっている。ステージ上のテンションも上がってるんだろう。次の『Paranoia』はハンドマイクでボーカルパフォーマンス!中盤のライムで山さんとのび太が向き合ってプレイ。赤いライトに照らされるステージがネチネチとロック臭を醸し出していてかっこよかった。
▲写真をクリックすると拡大します▲
6曲駆け抜けて、ここでMC。観客からの「のび太!」コールに行儀よく「はい」と返すのび太。さっきまで完璧なロックスターだったのに、この人柄の良さ(笑)。親しみやすいキャラクターにクールな楽曲!このギャップもたまらない。のび太が「CRUXはロフトが持っているインディーレーベルで、僕らはインディーズ時代に所属していて、対バンのa flood of circleは先輩です。今日は感慨深いです。」と今日の企画エピソードを話していた。ロフトでライブするのは2年ぶり、フラッドと一緒に出るのは3年ぶりとのこと。「フラッドの亮ちゃんが好きだって言ってくれた曲を」と『Just Give Me The Rock N Roll Music』を演奏。繰り返されるタイトルサビに彼らの熱い想いが乗って届く。オーディエンスからも、もっともっとWHITE ASHのロックをくれよ!って気持ちが溢れ出しているようだ。次は「8月に出した新しいミニアルバムから」と『Knock On Doors In You』。中盤のブレイクした後、アルペジオギターと繊細なのび太の歌声が重なり、切なさが増すよう。ギターソロのフレーズも美しかった。ミドルテンポの『Hello,afternoon』でしっとり聴かせた後はMC。楽曲の余韻を楽しむように静まり返った場内に向かって「静か~!」とのび太。思わず笑いが漏れる。のび太は永遠の小学5年生(笑)なのだがフラッド佐々木とは同い年、それについてのトークの後、「激熱なセットリストを用意して来ている!」と終盤戦、『Monster』へ。盛り上がり必須のナンバーにフロアからはガッツリ手が挙がっている。間奏で点滅する閃光ライトに映し出される彩の髪の流れが美しい。瞬きの中、彩の表情を確かめようと目を凝らすと伏し目がちでプレイしていて、それもまた綺麗だった。続く疾走系『Blaze』ではまたメガネを飛ばしているのび太、もうそんな事どうでもいいんだろう、次の『Yellow』もそのまま演奏に入る。イントロで「皆の声を貸して!」とのび太がコール&レスポンスのレクチャー、山さんもモニタアンプに上がってフロアを煽る。皆でコーラスを歌って、シャウトが気持ち良かった。「お祭り騒ぎしようぜ!」と各メンバーが声を聴かせる『PKT』をプレイ。ここでもコール&レスポンスでオーディエンスを曲に参加させてくれる。『Jails』で盛り上がった後、「また会いましょう!」と一言挟んで最後は『Stranger』、ギターフレーズが紡がれると歓声が上がった。赤いライトとロックの凶悪な音がクールでビリビリと肌に刺さる。ガッツリしたロックパフォーマンスでLOFTを沸かせてくれた。「またね」とのび太らしい再会の約束でWHITE ASHのライブは終了。
▲写真をクリックすると拡大します▲
後攻はa flood of ciecle、SEが流れると手拍子がメンバーを迎える。4人ともドレスコード・ブラックで登場、1曲目は佐々木の「行こうぜ!ロフト!」の掛け声と共に、『Golden Times』をプレイ。スタートから既に最高潮の盛り上がり!ダイバーも出現!そのままの勢いで2曲目『スカイウォーカー』へ。佐々木の野太いシャウトにオーディエンスもガチでぶつかっていく。フロアにはモッシュが起き始め、ロックミュージック独特のカオス状態。一音も漏らすことなく楽しむ気合に満ちている。青い照明が曲名に合っていて粋な演出だった。3曲目はBa.HISAYOにライトが当たりブリブリのベースが唸って『ロックンロールバンド』をプレイ。間奏では佐々木と新サポートギターのアオキテツが向き合ってどつき合い(笑)。佐々木が前に出てフロアを煽ると、後方ではHISAYOとテツが向き合って弾き合う。相性は良好のようだ。
▲写真をクリックすると拡大します▲
ここでMC、「オハヨウゴザイマス。a Flood of circleです」と恒例の挨拶、「WHITE ASH大好きだからテンション上がってます。燃えてるッス!」とリスペクト&気合宣言、更に熱狂を引き連れて『GO』へ。佐々木の歌いだしが凄みを増してディープでゾクゾクした。曲終わりでそのまま渡邊のドラムで繋げて次へ。佐々木の「帰ってきたぞ!ロフト!」の叫びも飛び出して、戦いの歌『Sweet Home Battle Field』をプレイ。赤いライトに彩られたステージはセクシーでクレイジー。佐々木はタンバリンを鳴らして、渡邊とアイコンタクトしては笑顔を漏らす。楽しくて仕方ないんだろう。6曲目は『Quiz Show』、「問題です!」の一言で大歓声が湧いた。またモッシュ状態になってロフト全体がハイ・テンション!カウントダウンのフレーズは皆で声を上げて楽しそう!続く『Dancing Zombiez』でも「YEAR!」を皆で歌って一体感と共に大音量になっていた。佐々木の声とオーディエンスの声、掻き鳴らされる音楽が一つになって、まるで一つの生き物のよう。HISAYOはリズムに合わせてダンスステップを踏み、ライブアレンジされたシャウトもかっこよかった。次はライブのパワーナンバー『シーガル』。イントロで告げられる「俺達とアンタ達の明日に捧げます」というフレーズにいつもグッと来てしまう。力強い渡邊のドラムに手拍子が乗り、ギター、ベース、佐々木の歌、ここでもまた場内が一つになっていた。間奏では佐々木がベース側のスピーカーの上に立つシーンも。ラスト、佐々木の野太い「ROCK'N ROLL!!」ってシャウトにビリビリさせられた。
▲写真をクリックすると拡大します▲
ここで長めのMC、WHITE ASHとのアレコレをトーク。佐々木「昔、ナベちゃんがWHITE ASHに奢らされてた(笑)」というネタで場内は大爆笑。それに対して「いや、全部俺が悪いんだよ」と渡邊。真相はWHITE ASHとフラッドが一緒にツアーを回っていた時に渡邊が遅刻したペナルティで奢ったとの事。場内は暖かい拍手に包まれて・・(笑)。HISAYOは女性ベーシスト同士でもあるAYAとは呑み仲間だそう。流石姐さん、酒ネタには事欠かない(笑)。
後半戦はロフトに居た頃の曲を、と『コインランドリーブルース』。佐々木だけにライトが当たり、弾き語りで歌い始める。歌詞のフレーズを一つ一つ、しっかりと言葉を紡ぐように、大事そうに歌っていた。静と動のダイナミズムに揺さぶられる演奏の中にナイーブな歌声が響き、独特な世界が作り出されていた。次はロンドンで制作してきた新曲『BLUE』を演奏。結成10周年イヤーのキーワードであり、彼らにずっと寄り添っていたであろう色々な「BLUE」を詰め込んで溢れさせた情熱的なナンバーだ。ブレ無く前を見詰めて歌う佐々木の姿が印象的だった。ラストは『ベストライド』、強気&アッパーな最高のナンバーだ。フロアは総立ちならぬ総手拍子状態、フロント3人が前に出て煽り、更に熱狂していく。サビを皆で歌ってその迫力に圧倒されそう。両手で天を指す佐々木はこの空間の扇動者だ。盛り上がってライブ終了。拍手が鳴り止まず、アンコールへ。メンバーがビールを片手(笑)に再登場すると、「大事な事言い忘れてた、ナベちゃん今日誕生日です」と佐々木。そう、9/7はドラム渡邊の30歳の誕生日だったのだ。フロアからはおめでとうの声が上がる。当人は笑顔ながらも三十路突入ネタにちょっと複雑そうだった(笑)。
▲写真をクリックすると拡大します▲
最後はロフトからリリースした『Blood Red Shoes』!HISAYOのベースラインからガツンと始まり、グルーヴがグイグイ突っ走っていく。ライトの赤と影の闇が交錯してクールでかっこよかった。デカイ音に煽られてフロアは踊りっぱなし、弾みっぱなしで宴の最後を駆け抜け盛り上がっていった。佐々木の「ありがと!バイバイ!」という一言でライブは終了。
2バンドとも、それぞれのカラーをぶっ放した熱いステージだった。LOFT40周年、おめでとうございます!
【SET LIST】
■WHITE ASH
01.Orpheus
02.Insight
03.Strike
04.NNN
05.Kiddie
06.Paranoia
07.Just Give Me The Rock N Roll Music
08.Knock On Doors In You
09.Hello,afternoon
10.Monster
11.Blaze
12.Yellow
13.PKT
14.Jails
15.Stranger
■a flood of circle
01.Golden Times
02.スカイウォーカー
03.ロックンロールバンド
04.GO
05.Sweet Home Battle Field
06.Quiz Show
07.Dancing Zombiez
08.シーガル
09.コインランドリーブルース
10.BLUE
11.ベストライド
EN.Blood Red Shoes
レポート一覧ページへ戻る