踊らせてやるって思ってます!!!!!!
―――Rooftopは初登場なのでhare-braind unityというバンド名の由来と結成の経緯をお話してください。
和田:結成は99年。地元が長崎で高校の同級生なんですけど、布谷(吉崇:guitar/voca)と(吉田)大佑(guitar)が大学で東京に行くのが決まっていたのと、俺がバンドをやりに東京に行くって思っていて、東京に出たら一緒にやろうよみたいな口約束をしていて3人が集まったんですよ。そこに地元でバンドやってた大坪(徹志 :drums)のバンドが解散したって聞いて、東京に呼んでそこから今に至りますね。最初はゆっくり活動していて、真剣に本格的にやりだしてからは2、3年ぐらいです。
吉田:バンド名は“unity”ってのが決まっていて、高校の時はけっこうバラバラな音楽が好きだった4人がやるから“融合”なかんじ。でもunityだけじゃさみしいから冠ないかなって話してhare-braindっていう言葉があって、“向こう見ず”なとか“無鉄砲”っていう意味がありましてこのバンド名になりました。
布谷:結成してその後がどうなっていくか想像できないから、向こう見ずっていうのがぴったりなんじゃないかな。どうなるかわからないから楽しみなところもある。
―――結成当時はバンドの方向性とか決まってなかったんですか?
布谷:全くなかったです。東京出てきてから決まってきたんですよ。
―――今の形になったのはいつごろから?
布谷:ここ2、3年ですね。その間は試行錯誤していろいろと。ヘビーなのもあったり暗いのもあったりしました。それで、ロック的なものに違うものを入れてみようよっていう中でダンスビートを入れてみたらピタッと来たんです。それが軸になってますね。
和田:今はロックにダンスビートを入れて、4人がかっこいいって思ったからそういうフォーマットになってますけど、この先ずっとこのままかと言われたらこのままかもしれないし変わるかもしれない。
―――音楽性も変わるかもということですか?
和田:4人がかっこいいと思えば。
―――今のサウンドってディスコが軸になっていつつも新しい感じがしますね。
和田:ディスコというサウンドが軸にありつつその中でいろんな表現をしていこうと。踊れる感じになったと思うんですけど。
―――タイトルからも伝わりますよね。ところで、今回リリースされる『2000's★★★★★DISCO』ですが、この星5つ並んでいるのは、『チューボーですよ』の「ほし3っつですっ!」的な要素が含まれているんでしょうか?(笑)
和田:…それでもいいなと思った(笑)。アルバム5つ星。でも、当初は4人プラス聞いてくれる人っていう意味で1。あと、もともと2000'sもDISCOも5文字で、縦3列にレイアウトしたいって思ったら星は5個がいいかなって。「80's DISCO」みたいなベスト盤みたいなかんじで“何とかズディスコ”にしたかったんだけど、レイアウトの問題もありつつ。そこからこうなったんです。
―――タイトルだけ見た時に“DISCO”って書いてあったら「踊れるノリのいい曲が多いんだ」と思って買ってくれる人もいそうですよね。
和田:とりあえずディスコっていう言葉を入れたかったんです。
―――でも、今ってあんまりディスコって言葉使わないですよね。
布谷:今イギリスとかニューヨークでディスコパンクみたいな、パンク側の流れでそういうバンドが出てきてるからリバイバル的なことで使われてることはありますよ。僕ら自身もみんな80年生まれなんで、実は70'sディスコも80'sもリアルタイムじゃないんですけど、それをやってみたら健全に聞こえたところから始まってるんですよ。
―――なんかすごく「踊らせてやる」って言う感じがすごく伝わる。
全員:踊らせてやるって思ってます!!!!!! すごく!!!!!!
音楽は楽しもうよ
―――ファーストとは思えないぐらい力強くて、重量感たっぷりになってますね。制作はいつぐらいから始めたんですか?
和田:以前リリースしたシングルの曲も入っているんで、その曲を抜いたら9月とか10月とか…。
―――えっ!そんな短期間で?
布谷:でも『サヨナラトーン』は「SAYONARA e.p.」(1st MAXI SINGLE、2005.03.09リリース)で出してたので、今回初めて入る曲に関しては急ピッチで作りましたね。
―――時間が短かったわりには音がすごく作り込まれてますよ。
布谷:シングルで出てる曲は比較的時間かけて作ったのもあるんですけど、それと並べて引っ込まないぐらい作り込めたので、けっこう密度があっていいかなっていう感じはします。
―――なんでそんなに期間が短かったんですか?
布谷:シングル出してツアーに行って、シングル出さなくてもツアーに行って、夏だからツアーに行って…。
和田: 「夏だからツアーっぽくない?」って言って。2005年は98本ライブやりました。単純に計算して移動も考えたらだいたい3日に1本ライブやって、シングル出したら伴うキャンペーンもやってっていう中での制作日数なんで完全に短いです。
―――ところで『2000's★★★★★DISCO』は冬をイメージさせる曲が多い気がしたんですけど、冬にリリースするしそういうことも考えて作られたんですか?
和田:冬??
布谷:白い街とか?
和田:あれは2005年1月にハイライン限定で出したシングル「白い街 / LOTUSEATER」の曲なんです。これは冬っぽい曲ですね。
布谷:あとはディスコのアルバムにしようっていう流れがあって、ディスコは夜のイメージだったからわりと夜っぽい歌詞は多いかも。
吉田:ダンスホールとかもね。
―――星とかそういう歌詞が出てくるとクリスマスのイメージがあるんですよ。その中で『スターライト』って曲があって、パッと浮かんだのが光GENJIだったんですけど…。
和田:初めて言われましたね。『スターライト』って曲あるんですか?
―――えっっっ!!!???(絶句)光GENJIは『Star Light』っていう曲で華々しくデビューしてるんですよ。
全員:へぇ〜。
―――『Star Light』知らないんだ………。
和田:だって小学校1年生とかですもん。女子じゃないからわかんないですよ。…じゃあうちらも華々しく『スターライト』にしたことに……しません!(笑) 後付けしません!(笑)
―――でも『スターライト』とか『星に願いを』とか星が多いですよね。
和田:ディスコだから夜かな?
布谷:夜=星=スターってかんじなんで。
―――ディスコって行ったことあります?
吉田:ディスコはないですね。
―――じゃあディスコというとどんなところを想像します?
和田:巨大なミラーボールがあって、YOTSU-UCHIで踊ってるみたいな。キラキラしてて。
布谷:ディスコっていうよりはクラブですよね。それをなんとなく懐かしい感じをあえて出しているところはありますけどね。でも、僕らのライブになると、出てる音は4ピースのロックバンドなんでディスコというよりはロック的でありながらもってかんじですね。
和田:ライブは音源聞いたときよりロックっぽいって思ってる人が多いみたいです。
―――詩・曲はだいたい布谷さんが作られてるんですよね。励まし系の歌詞が多めの。
布谷:詩は僕が作ってます。暗いだけの曲って好きじゃないんです。自分が聴く側としても、最終的に希望が見えるほうがいいなと思ってるので、前向きな感じになるようにしてます。絶望的なことばっかりつらいじゃないですか。楽しくないでしょ?音楽は楽しもうよっていう気はしてます。
―――今回は和田さんも1曲詩を書いていますが…。
和田:アルバムだから1曲書いてみる?って話になって。僕が書くっていうのは初の試みですよ。
―――『1216』のタイトルの意味はなんですか?
和田:特定のことがあってそいつらに向けた曲なんです。布谷が書いてないようなことを書きたかったんです。これに関してはわかる人にわかればいいかな。
―――他のお2人は書かれないんですか?
大坪:まだ…書かれて…いない。
吉田:僕も書かれないですね。
全員:書かれてないって!!(爆笑)
和田:うちの巨匠たちはまだ筆をとってません(笑)。
大坪:基本的には布谷が書いていて大樹は今回特別なので、もしそういう機会があったら書くかもしれませんけど。
―――いろんなカラーが出ておもしろいかもしれないですよ。
和田:シングルは曲数が少ないので伝えたいことを詩にするべきだと思うんですけど、アルバムなんでいろいろやってみようと思って。今後どうなるかはわからないですけどね。
ミラーボールないなら持ち込みますから
―――アルバムリリース後シェルターでワンマンやってツアーに出ますが、まずシェルターワンマンの意気込みを!
布谷:ワンマンは初めてなので楽しみですね。ワンマンをやったバンドはワンマンは最高だと言っているんでほんとにそうなのかと。仲いいバンドとイベント出てる方が楽しい気もするんですけど、やったことないからわかんないんですよね。でも独壇場なので…。楽しい夜になればいいかなと思います。
大坪:いつもは長くても40分とか1時間なので、それだけの尺を使って自分達の最大限に表現できるライブなので特別な感じもするし。準備もしっかりやって臨みたいなと。初だけど大成功にしたいですね。絶対いい初ワンマンにしたいです。
吉田:時間が長いから、普段できないことができるし、そういうのを楽しみつつ自分が一番楽しめばお客さんも楽しいと最近わかったのでいろんな準備をして臨みたいと思います。
和田:自分達がワンマンやったらこうなるっていうのがまったく想像できないんです。そういう意味でも楽しみだし、またやりたいからそのためにまたがんばるって俺等も思えるようにしたいし。初ワンマンは最初で最後なんで。初レコ発の時ぐらい楽しみにしてます。とりあえず全員ハッピーに楽しい空間を作れるように俺等はがんばる。
―――普段から会場一体となって楽しめるライブを心掛けてます?
和田:楽しくないより楽しいほうがいい。せっっかく2000円ぐらい払って来てくれるから、どうかなっていうよりは楽しかったねって行って欲しいし。何か感じてもらえれば。
―――このツアーファイナルは地元長崎でワンマンですからね。
和田:地元って特別ですよね。地元でどれぐらいできるのかっていうのは楽しみだし。全員長崎なんで、純長崎産としてはね、ファイナルだしシェルターで得た経験をふまえてツアーまわって集大成を見せられればと思ってます。
―――ワンマンで特別な何かを考えてます?
和田:ミラーボールです!
―――ミラーボールは普段からあるじゃないですかっ!!
和田:98本やってこうなったっていうのを出したい。アルバム作ってきた中での1年間というのは区切りであり次のスタートなんで俺等の等身大が出れば特別なことをするよりはそれでいいかな。
―――ミラーボールはなければ持ち込むというウワサを聞いてますが、それはhare-braind unityのこだわり?
布谷:似合うんじゃないかと。雰囲気が出るしディスコっぽいし。ライブハウスにミラーボールないなら持ち込みますよ。ないならこっちにあるから(笑)。
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