点と点が結び付いて最後には輪になるイメージ
──恒例となった『パンクロック・バトルロイヤル』シリーズも今年で3枚目、しかも今回は洋楽盤『パンクロック・バトルロイヤル INTERNATIONAL』が同時発売という前代未聞の展開ですが。
namijin:ええ、自分でもここまで発展するとは思いも寄りませんでしたね。
──去年の今頃には、すでに第3弾の構想がありましたよね。
namijin:そうですね。パート2の時は日本語パンクと初期パンクとメロディック・パンクっていう3つを柱に構成しましたけど、その時からすでにパート3では沖縄色を強く打ち出していきたいと思ってました。それを目指した上でヘッドロックナイトに沖縄出身のバンドに出てもらったり、ヘッドロックナイトを沖縄で開催したり、FM沖縄で『PUNK ROCK RADIO』というラジオ番組のパーソナリティを務めたりしたんです。その昔、ディアマンテスのA&Rやチャンプルーズの宣伝を担当していた僕と、ヘッドロックのオーガナイザーとしての僕が沖縄を触媒としてようやく結び付いたんです。
──『パンクロック・バトルロイヤル3』には全20組中、IN-HI、満福、耳切坊主、Bleach、EAST WOMAN、gulffと6組もの沖縄出身バンドが名を連ねていますね。
namijin:IN-HIやBleach、gulffみたいによく知られているバンドもあれば、満福みたいにパンクロックと琉球音楽の融合を目指してIN-HIの後を継ごうとする無名だけど志の高いバンドがいたり、かなりいいバランスで収録することができたなっていう満足感は凄いありますね。
──そうした沖縄系バンドに限らず、参加したバンドの選択基準っていうのは?
namijin:あくまで僕が好きなバンドってことですね。
──それプラス、“ENJOY PUNK ROCK”精神に基づいているバンドですよね。
namijin:それはありますね。あと、これからヘッドロックレコーズとして世の中に出していきたいバンドもこの中には入っているんです。TORNADOと満福がそうなんですよね。
──前作に引き続き、今回も全曲が新曲もしくは新録というのが問答無用に凄まじいですね。
namijin:これはもう、「ありがとう」としか言い様がないですね。いわゆるカタログ・コンピとかじゃなくて、あくまでオリジナル作品的なコンピレーションを目指していましたから。参加してくれたバンドはいろんな意味でバラバラなんだけど、“ENJOY PUNK ROCK”という共通したテーマ、精神性をみんなが持って作品に臨んでくれたんです。今回はやればやるほどバラバラ感は強まったけれど、一本の芯は今まで以上により太くなってきているという実感がありますね。
──聴き所は全部だと思いますが、その中でも特にオーガナイザーの心を打った曲というのは?
namijin:このパート3で凄く印象的だったのは、大和が「ヘッドロックナイトが街にやってくる」というヘッドロックナイトのアンセム・ソングを書き上げてきたことですね。いろいろなタイプのパンクロックをみんなで楽しもうよ、いろんな出会いのきっかけになればいいと思ってやっているヘッドロックナイトというものを、(俵積田)等はこの曲の中で色に喩えて表現してくれたんですよね。「僕は魔法を見たんだ、そこにはいろいろな色があって大きな虹になるんだ」と。「その虹が架け橋となってあなたに出会えたんだ」っていう、こういう形でヘッドロックを表現したのは初めて見たし、“やるなぁ、等!”って思って(笑)。ヘッドロックが何たるかをちゃんと理解してこうした曲を生み出してくれたわけだから、本当に心から嬉しかったですよ。
──さすがヘッドロックレコーズの長男坊なだけありますね(笑)。
namijin:あと、HIGHWAY61の堀井(与志郎)君が今まで唯一、僕に対して“ENJOY PUNK ROCK”という言葉に疑問を投げかけてきた人間なんですよ。確かに“ENJOY”と“PUNK ROCK”という言葉を一緒にすることに拒絶反応を示す人も世の中にはいると思うんです。それを言葉にして僕に言ってきたのは堀井君が初めてで。そんな彼が、CLUB CITTA'で行われたヘッドロックのイヴェントでNICOTINEのステージを観ていた時にやっと理解できたらしいんですよね。「ああ、今はこういうパンクの在り方もあるのか」と。ヘッドロックで堀井君の価値観、視野が広がったんです。その堀井君率いるHIGHWAY61が、このパート3でNICOTINEの「ENJOY PUNK ROCK」をカヴァーしてくれたのは感動的でした。
──そんなバックボーンを聞いた後に改めて聴くと、それまでとは違った景色が見えますね。
namijin:ええ。しかも、文字通り“ENJOY PUNK ROCK”を真正面から唄いきってますからね。
──これまでの2作に比べて一番“ENJOY PUNK ROCK”血中濃度が高い一枚だと思うんですが。
namijin:ただ単にコンピに参加するっていうよりは、“ヘッドロックに参加するんだ”っていう意識をみんなが働かせてくれたからじゃないですかね。日が経てば経つほどヘッドロックの名前も浸透していくし、バンドとの付き合いもどんどん深くなるし広がっていく。この密度の濃さは、重ねれば重ねるほど増していくんじゃないかな。それに、僕はもうパート4のことを考えてますからね。
──やっぱり! その言葉、お待ちしておりました(笑)。
namijin:今のところ具体的に考えているのは、パート4でどういう「ENJOY PUNK ROCK」のカヴァーを入れようかと。これはすでに相当イメージが固まってきてます。僕はNICOTINEに対して凄く感謝しているんですよ。パート1の時に僕が「『ENJOY PUNK ROCK』って曲を書いてほしい」ってお願いをして、こちらの期待以上の曲を書き上げてきてくれて。どうせだったら、THE BOOMの「島唄」くらい歌い継がれる曲にならないかなって思ってるんですよ。少なくともヘッドロックナイトの会場では「ENJOY PUNK ROCK」が自然な形で流れてくるようにしたいなと。だから今後は「ENJOY PUNK ROCK」という曲の特色あるカヴァーを必ず入れていきたいと考えてます。パート4の時には、“なるほど、パート3がこうだったからこう来たか!”とちゃんと伏線があるようなカヴァーにしたいんですよね。点と点が線として結び付いて、それが最後には輪になるようなイメージですね。
──ヘッドロックとして今までやってきたことがすべて繋がってくる、と。
namijin:それこそ壮大な大河ドラマのような(笑)。それがメビウスの輪のように巨大化していくのが夢ですね。だからこのパート3で出した沖縄色をなくさないように、パート4でもきちんと受け継いでいきたいんですよ。
ヘッドロックと沖縄文化の共通性
──namijinさんの中では、特に去年辺りから沖縄という存在がかなり大きなものになってきたんですか?
namijin:もともと好きだったんですよ。20年にわたる自分の音楽キャリアの中で、沖縄っていうのがドーンとあったんです。ところがヘッドロックを始めてからの僕は今までのキャリアを活かせないことが多かったんですよね。プライヴェーツのマネージャー時代にルイジアナへ行ったこともこれまでずっと活かせなかったけど、HIGHWAY61と出会うことでようやく活かすことができた。沖縄もそれと一緒で、チャンプルーズやディアマンテスと直接スタッフとしてやり取りをしていた時にもの凄いシンパシーを感じたんです。それがようやくリンクしてきたんですね。
──namijinさんのキャリアの中でも点と点が線として結び付いたわけですね。
namijin:そうなんですよね。満福みたいな沖縄の若いバンドと出会った時に、僕が生意気にも沖縄音楽とは何ぞやみたいなことを教えてあげられるんですよ。カチャーシー(沖縄の手踊り)の意味合いとかね。満福の「びーちぱーりぃー」をレコーディングしている時も、「ここにお囃子をこんなふうに入れたほうがいいんじゃないの?」ってアドバイスを自分ができたりとか。ヘッドロック・オーガナイザーとしてのnamijinはまだたかだか4〜5年のキャリアなんだけど、音楽業界でいろんな蓄積のあるnamijinとしてはプラス十何年分もあるんですよね。その蓄積してきた部分をやっとフィードバックできるようになったのが嬉しいし、沖縄という存在は自分の中で唐突なものではないんです。
──例えばIN-HIとチャンプルーズは表面上の音楽的形態は異なりますが、根底には沖縄的なるものが等しく脈打っていますよね。
namijin:音楽を超えたところの精神性っていうのかな。争いごとを好まず、笑顔と音楽と踊りで暮らそうよ、っていうか。武器を持たずに闘わないから攻撃を受けやすいんだけど、それでも笑顔で立ち直っていく。そういう精神性が沖縄には根付いてるんですよ。日本の家庭に刀が飾ってある局面で、沖縄ではそこに三線が飾ってある。武器じゃなくて楽器なんですよ。そんな話をアルベルト(城間)や喜納(昌吉)さんからよく聞かされてきて、そういった精神は素晴らしいと掛け値なしに思いましたね。それは“ENJOY PUNK ROCK”とか“LOVE & PEACE”とか、みな同じところで繋がっていると思うんです。“DESTROY”や“NO FURURE”なパンクじゃなく、ハートフルな音楽だというパンクロックの解釈と、音楽を通じて表現していく沖縄の人達の精神文化とは凄く近いものを感じますね。喜納さんの「ハイサイおじさん」なんてもう、パンクですからね。あれほどピースフルなパンク・チューンはないですよ。音楽を大きく真っ二つに分けたとしたら、僕はある片方だけを扱ってると思うんです。要するにポジティヴな音楽、ポジティヴなメッセージのほうですね。ネガティヴなブッ潰せ的なものとは一切関わっていないと思うし、そういう作品、そういうバンド、そういう考え方とは一切交わってないはずです。その片方のポジティヴな音楽を僕は大ざっぱに“パンクロック”と表現しているだけで、レゲエもヒップホップもみな仲間だと思ってるんですよ。だからレゲエ・テイストとかミクスチャー・テイストの曲もいずれ『パンクロック・バトルロイヤル』の中に普通に入れていきたいと考えてます。
──それはヘッドロックの“ENJOY PUNK ROCK”という懐の深い精神がある限り充分に可能ですよね。
namijin:ええ。それは例えばロンドンナイトの大貫(憲章)さんのように、オーガナイザーとしての僕がもっともっと認知されれば実現可能なんですよね。「この人がオーガナイズしてるから安心して行こう」とみんなが思ってくれるようになればね。ヘッドロック、“ENJOY PUNK ROCK”=namijinですから、これはもう完全にnamijinワールドなわけですよ。それを楽しいと思う人は、パンクが好きだろうが好きじゃなかろうが来てくれればいいと思うし。そういう意味ではこれからもジャンルに囚われず、自由奔放にいろんなものを織り交ぜていきたいですね。その片鱗は今回の『パンクロック・バトルロイヤル3』でも見せられていると思うんです。BECKEN BOUERにヒップホップ・テイストを入れてもらったりとか、耳切坊主は“ENJOY PUNK ROCK”でありながらもその対極にあるweezerっぽい要素もあるし。
音楽の入口に立つ若年層に洋楽を聴かせたい
──現時点でもすでに、同時リリースされる『パンクロック・バトルロイヤル INTERNATIONAL』を併せて聴くと、ヘッドロックの持つ多面性を感じずにはいられませんけどね。実際、weezerも収録されていますし。
namijin:SUM41だって、もともとはミクスチャー・バンドみたいなものだったじゃないですか。自分のアンテナに引っ掛かるものはかなり幅広いレンジで収録できた満足感はありますね。
──このインターナショナル盤は、ヘッドロックナイトでnamijinさんがDJとしてかけている曲をメインに選曲してあるんですよね。
namijin:そうですね。この2枚のコンピレーションには大きな違いがあるんですよ。国内盤はヘッドロック主宰者のnamijinがオーガナイズしている。それに対して洋楽盤のほうはパンクロックDJのnamijinなんですよね。ヘッドロック・オーガナイザーのnamijinが集めてきたお客さんの前でDJをやっている、パンクロックDJのnamijinが選曲したものをここに集めたという。
──namijinさんがDJを始めたのはどんな経緯があったんですか?
namijin:一晩のショウを演出するという目的もあったんですけど、それ以上の大きな目的があるんです。それは、まだ音楽の入口に立っている若年層のファンに対して洋楽を聴かせてあげたいってことなんです。実際にフロアでDJをやっていると「これ、誰の曲ですか?」って訊いてくれたりして、若いお客さんから凄く反応があるんですよね。それが一枚のCDとしてパッケージできてしまったという、まさに奇跡的なコンピレーション盤ですね。こんなものが作れてしまったなんて、自分でも未だにちょっと信じられないですよね。
──これって要するに、昔自分で作ったお好みテープみたいなものですよね?(笑) それがちゃんとした商品になって、一般大衆に幅広く聴かれるわけですからね。
namijin:ええ。自分が高校生だった頃から考えたら、「何やってんの、俺!?」って言いたくなるような(笑)。
──例えば僕達の世代の場合は、ザ・モッズを聴いて、彼らのルーツ・ミュージックであるクラッシュを遡って聴いたりしたものですけど、やっぱり今の若い音楽ファンはそういう聴き方をしない傾向にあるんでしょうか?
namijin:ザ・モッズを聴いてた世代の人にとっては、ザ・モッズっぽいバンドが他にいなかったからルーツに戻るしかなかったんですよ。ところが今は何か好きなバンドがいたとしたら、他に同じ系統のバンドっていっぱいいるじゃないですか? バンドの数も、情報量も、凄まじくどんどん増えてますし。だから洋楽に行き着く暇がないんです。基本的に、洋楽を聴き始めた人はほとんど邦楽に戻ってこないと僕は思うんですよ。でもその逆はあり得る。それはまだ洋楽を知らないだけで、こっちが教えてあげればいいだけの話。言うなれば布教活動みたいなものですよね。
──洋楽の草の根運動ですね(笑)。
namijin:若い音楽ファンが洋楽に興味を失っているわけじゃないと思うんですよ。僕達が若い頃は情報量が少なかったし、アナーキーが出てきた時はアナーキーを聴くしかなかったですからね。そんなバンド、他にいなかったですから。それが今は、日本語パンクが流行ればSTANCE PUNKSみたいなバンドが後から何十バンドも出てくるし。
──洋楽盤の選曲基準もやはり“ENJOY PUNK ROCK”ですか?
namijin:そうですね。自分にとっての“ENJOY PUNK ROCK”っていう価値観で選びました。例えばH20なら「SONGS REMAIN」じゃなければ選んでなかったかもしれないし。アルバムを一通り聴いて、この曲なら入れたいと思って選びました。基本的にH20はハードコアだし、本来の基準からするとこの中には入りませんからね。でもこの「SONGS REMAIN」は聴きやすいし、歌詞も凄くいいんですよ。自分達が今まで聴いてきた音楽やバンドに対するオマージュ・ソングなんですよね。
──最初と最後はいずれもANDREW W.K.ですね。
namijin:それは、どうしてもそういう構成にしたいと最初から考えていたんです。1曲目の「PARTY HARD」も最後の「THE END OF OUR LIVES」も、最大級のアンセム・ソングだと思うんですよ。“人生はパーティーだろ!”っていう曲で始まって、人生が終わろうとする時に「俺の人生、最高だったぜ」と言えるように生きようっていう曲で締めて。ちゃんと流れがあるんです。最初と最後の曲の並びには相当こだわりましたね。
──この洋楽盤のほうも、この調子で行くとシリーズ化できそうですよね。
namijin:そうですね。売れるかどうか判らないけど、パンク・クラシックス編をいずれ作ってみたいですね。
バンドとお客さんにリスペクトの気持ちを抱くこと
──10月10日には大規模なヘッドロックナイト(VOL.26)がCLUB CITTA'で開催されますね。
namijin:Rooftopなので改めて宣言しておきたいことがあって。単なるロック・イヴェントとしてのヘッドロックナイトはあまり考えてなくて、屋内フェスでありたいと思ってるんです。ヘッドロックナイトはフェス、お祭りだと思ってもらいたいんですよ。ヘッドロックナイトを開催するには条件があるんです。バンドがいるだけじゃダメで、バンドとバンドの間に僕のDJとVJがあって、タコライス屋やカレー屋などの飲食屋台があって、それが物販テントと一緒に構成されている。ここまでできるパッケージをヘッドロックと呼びたいんですよ。だからライヴハウスで言うならCLUB CITTA'、新宿LOFT、恵比寿MILK。この3ヶ所を拠点に今後はやっていきたいんです。たとえバンド自体に興味がなくても、トータルでいろんな楽しみ方ができるイヴェントにしたい。それを屋外ではなく屋内でやることも重要なポイントで、キャパが1,000人だろうが500人だろうが200人だろうが関係なく、ヘッドロックナイトは屋内フェスであろうと。それをこれからは強いこだわりを持ってやっていきたいと思ってます。回を重ねるごとに「これがヘッドロックナイトだ!」と言えるものがだんだんショウとして完成されてきたかなって気がしてます。
──ヘッドロックナイトは出演する面子に関係なく、誰しもが無条件に楽しめるお祭りが大原則であると。
namijin:ええ。お客さんも、バンドも、関係者も、みんなニコニコして一日を過ごせるっていう。最近はヘッドロックナイト自体の固定ファンが結構いてくれて、凄く嬉しいですね。これからはその固定層をもっともっと増やしていきたい。その時こそ今以上にもっとバラバラな面子でライヴをやっても許されると思うんです。今はまだ正直なところ遠慮があるんですよ。だから意味のないイヴェントの濫発はできないですよね。一本一本、すべてに意味を持たせて全部真剣勝負で行かないと。
──今度のヘッドロックナイトにはTHE HIGH-LOWSのようなビッグネームも登場したり、イヴェントとして成長/進化の一途を辿っている印象がありますが。
namijin:去年の夏に出てくれたSNAIL RAMPは2年越しでしたけど、今度のTHE HIGH-LOWSは3年越しですね。今回はもう、ヘッドロックナイトの会場でみんなにTHE HIGH-LOWSを見させてあげたい一心で(笑)。SNAIL RAMPの時も、彼らがステージに現れる直前にスクリーンに“SNAIL RAMP”の名前が出たらみんな「ウォーッ!!」ってなるぞ! って、ずっと一人で胸が熱くなってましたからね。そんなお客さんの姿を思い浮かべて自分も盛り上がってしまうという。最近は「namijinさんみたいなイヴェンターになりたいんですけど…」って若いお客さんに言われることが多いんですけど、今ひとつピンとこないんですよね。自分自身がイヴェンターっていう意識があまりないし。でも、僕みたいにって言われてもそれは無理ですよ。僕は僕のキャリアと人間性があってこういうことができているわけで。
──イヴェントを始めたいと思っている若い人達に何かアドバイスはありますか?
namijin:やりたいと思ったら自分の手で切り開いていくしかないですよ。本気でイヴェントをやろうとするならば、バンドをおもちゃにしないで真剣にやってほしい。出演してくれるバンド、来てくれるお客さんすべてにちゃんとリスペクトの気持ちを持ってほしいですね。僕はこうしてインタビューを受けたり、表舞台に立つこともあるから勘違いされやすいのかもしれないけど、今のようにヘッドロックを多面的に展開できているのを、僕は自分だけの力だなんてこれっぽちも思ってないですよ。イヴェントで言うならすべては出てくれるバンドのお陰、来てくれたお客さんのお陰なんです。僕はいつもそういう気持ちでヘッドロックナイトに臨んでますから。自戒を込めて言うと、一喜一憂せず、シーンが盛り上がろうが盛り下がろうが左右されずに続けていくことが大事なんじゃないかと思いますね。
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